「学生から大人になっていく年代のほろ苦い日々を郷愁いっぱいに描く名作」海がきこえる Jettさんの映画レビュー(感想・評価)
学生から大人になっていく年代のほろ苦い日々を郷愁いっぱいに描く名作
1993年の作品ですが昨今30年以上経て昨今 再評価されているスタジオジブリの隠れた名作
鈴木敏夫プロデューサーや宮崎駿監督が当時 若手に好きなようにやらせてみようということで誕生した作品とのことで、ジブリ作品っぽくないジブリ作品(笑)
本作は雑誌連載からTVドラマとして作られた作品、でも当時の4:3の画角ではなく映画っぽくビスタサイズで作られたとのことで劇場でかけても充分見映えのするというのが素晴らしいですね
公開当時からちょっと遡った頃は私もちょうど主人公達と同じ青春時代を過ごしていたリアル世代
本作を観ていて当時のいろんな思い出が走馬灯のように頭をよぎり、とてもノスタルジックないい気分になりました
カセットデッキやラジカセから流れるFM放送のポップス、スマホが無く家に電話がかかってきて親に呼ばれる文化や公衆電話、駅のホームに落下防止のゲートが無いなど、当時の当たり前だった風俗がたくさん描かれ、とても懐かしく、もう一回、あの頃に戻ってみたいなとすごく思いました
主人公の拓、親友だった松野、そして意地っ張りでワガママな里伽子のトライアングルが絶妙で“あるよな〜、わかるよ”って思うし、若い頃のちょっとした事での友情の亀裂、そして大人になってからの和解とか、当の本人達は一所懸命で怒るかもしれないけど、観ているこっちは若いのっていいなと思って清々しい気分になれました
里伽子みたいな子ってホントいましたね
自分勝手でワガママ、でも可愛いから気になっちゃう、100%本気で怒れない、みたいなズルい子、懐かしいなあ(笑)
本作は存在も知らず見逃していましたが、今回の劇場リバイバルで初見、とても心に残る良い作品で、また夏になると観たくなるお気に入りの作品が増えました
こうやって未見の名作を劇場で観られる昨今 流行りのリバイバル上映がほんとに嬉しいです(感謝)
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