「現代社会に刺さる。特に現役世代必見。学生も今観ておくと人生に生きると思う。」海がきこえる wizard03-angel32さんの映画レビュー(感想・評価)
現代社会に刺さる。特に現役世代必見。学生も今観ておくと人生に生きると思う。
30代になって人生で初めて観たけど、これはジブリのダークホースですわ。
男女関係について、男は包容力、女は白馬の王子様から卒業できるか・自分を客観的に見られるか、が重要というか幸せの秘訣だと思うんだが、それを見事に描いている。
一旦、リアル世界の話になるが、さっき言った「男は包容力、女は白馬の王子様から卒業できるか・自分を客観的に見られるか」を実現するのは男女共にしんどいこと。
男側の話からだが、悪い意味じゃなく、女性はワガママで感情的な生き物。それを、冷静に分析する理論的な男が受け止めるのは難しい。
でも直感でもいいから、この人なら受け止めてあげたい、信じようと思えるのが第一段階。
実際にワガママ言われまくったり、感情的にぶつかってこられても、最後まで信じ続けられるか、時には自分の感情をぶつけられるか(もちろん行きすぎはダメ)が第二段階。
ただただ受け止め続けるだけでもダメ。それじゃあただの都合の良い男。そしてチャラ男に負ける。たまには愛を持って感情をぶつけることが大事。
時間かかってもここを共に超えられる女性は本物。
女側からすれば、ワガママは言ってみたほうがよい。男に対してムカつくことや言いたいこともたくさんあるだろう。言ってやれば良い。逆に言わないとそいつが良い男かはわからない。
そうやって感情ぶちまけたり、ワガママ言っても受け止めたり、時には感情ぶつけてくれる男は本物。
で、ここで注意点。表面的にはそうやって受け止めて向き合ってくれる男は多い。けど、そこにはチャラ男やら良くない男が潜んでいる。
見分けるポイントは、男側も「愛ゆえに(これ重要)」感情をぶつけたり、たまには耳が痛いことも言ってくれるか否か。
チャラ男やDV男は常に口が上手かったり子供みたいに怒るだけだし、ただ優しいだけの男は「愛として感情をぶつける」ことができない。
で、男女関係で壁に当たった時、他に「良さげな男」はごまんといる。白馬の王子様を求め始めたらキリはない。誰にでも欠点やぶつかることはあるんだから。そこで、感情で判断しない。一回乗り換えて後から見返しても良いけど。とにかく、簡単には「はい次〜」をしない。
以上、ボキャブラリーないからうまく言語化できてるかわからないけど、男女とも現物で勉強してくださいな(笑)。
でまあ、作品の話に戻るが、本作は今言ったことを見事に描いている。感服した。
男女共に、本作の異性や同性にムカついてるようではまだまだ。あなたも同じ穴の狢ですよ。だからムカつくの。
大人の階段登れた人には「そんなころもあったな」と、とたんに甘酸っぱく思えるはず。
特に現代社会は晩婚化と言われ、以前より結婚や恋愛に踏み切ることも難しい。
それは、なんでも正しさが求められたり、離婚が当たり前になったり、女性の活躍が当たり前になったり、逆に女尊男卑とか、いやいや男尊女卑だろとか、異性がディスカウントされる風潮のせいもある。
そんなギスギスした世の中の恋愛事情に、1石を投じる内容。ちょっと古いけど、それが良いんですよ。原点に立ち返ることも大事。人間関係を客観的に見ることも大事。
もうねぇ、学生〜現役世代にこそ見てほしい。
学生はまだ深くはわからないだろうけど糧にはなるし、描かれたファッションや文化に、今流行りのレトロやらエモさを感じられるはず。
現役世代でもがいている人には、単純に刺さるんじゃないかな。大人になれてないと、ムカついて終わりかもしれないが。
人生、男は「ボーイからマンになれるか」、女は一通りワガママ言いまくって感情ぶつけて、でも最後には「自分の見ていた世界が狭かったな」と思えるかが大事なんよ。これキーワード(原作含む)。
ぜひ視聴して、それを感じてほしい!
まだ感じられないかもしれないが、それも糧になる。
流れで原作も読んだけど、原作もいいよ!2部作だよ!
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。