「それにしても、風吹ジュンが美しい」蘇える金狼(1979) えすけんさんの映画レビュー(感想・評価)
それにしても、風吹ジュンが美しい
昼間はごく普通のサラリーマン、夜は鍛え上げた強靭な肉体を武器に悪事の限りを働く犯罪者・朝倉。
とにかく何が目的なのか、どういう人物なのかほとんど描かれないまま、朝倉がただだた悪事を働く様を見せつけられる。しかもいちいちエグいし、猥雑。罪悪感のかけらほども見当たらない。
ただ、それが不思議と飽きさせない。悪事に取り憑かれる狂気を単に狂気に終わらせず、どこか甘美な、それでいて男臭い世界は、松田優作という未曾有な俳優のなせるワザであろう。
それにしても、風吹ジュンが美しい。かわいい。公開年から計算すると当時26、27歳あたりだから、本当に大した演技力だ。濡れ場も、たかだか企業の部長程度の愛人としてでは満足しきれていない様を演じきっている。
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