誘拐報道のレビュー・感想・評価
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ショーケン迫真の演技
劇場公開時は、関西に住んでいて大学生でした。GEOにあったので、レンタル鑑賞。小柳ルミ子の演技が良かった。(→多分、女優レビュー作)出演者みんな若い。(40年も前だからあたりまえか…)最後近くにショーケンが、誘拐した親元(秋吉久美子宅)に公衆電話から、電話する時の演技は、迫真の演技でした。当時一緒に鑑賞した友達の一人は、この映画を観て、新聞記者になりました。
加害者も被害者もその家族たちも追い詰められていた
1980年に起きた宝塚市学童誘拐事件。
兵庫県宝塚市の歯科医の息子である小学生男児が下校中に誘拐。犯人から3000万円の身代金要求。
身代金受け渡しに失敗し、子供の安否が気遣われる中、自動車警ら隊員が不審車に声を掛けた所、トランクに子供を発見。47時間ぶりに保護された。
犯人の男は脱サラ後、喫茶店経営をするも、失敗。知人とも金銭トラブルになり、多額の借金を背負い、返済の為の犯行。
誘拐した男児と犯人の娘は同じ学校のクラスメイトで、犯人はクラス名簿から情報を得たという…。
それは当時世間に衝撃を与えたが、本作自体は誘拐映画としてオーソドックスでありつつ、関わった人間模様をじっくり描写。
犯人とその家族、被害者家族、警察や新聞記者らが交錯。
ただ単に犯人を悪者扱いするのではなく、悲哀たっぷり。焦り、自暴自棄になりながらも、熱を出した子供を心配。
疲労困憊、憔悴しきっていく子供の両親。
夫を信じる犯人の妻。その胸中…。
皆が追い詰められている。悶え、苦しんでいる。
事件は無事解決したが、各々負った傷はなかなか癒えない。
伊藤俊也監督の演出はドキュメンタリータッチ。
臨場感や緊迫感は充分だが、スリリングでハラハラドキドキのエンタメ性にはちと欠ける。あくまで事件の経過と人間模様を見つめる。
役者陣は皆、熱演。が、時々過剰演技過ぎでもある。特に主演の萩原健一。終盤などもはやキチ○イにしか見えない。
小柳ルミ子や秋吉久美子らは一枚上手。
ドキュメンタリータッチの演出と一部過剰演技がアンバランスに感じる点もあるが、見応えは充分。
子供が無事戻ってきて涙する両親。
無事解決を労う警察たち。
若い新聞記者は犯人の妻と娘を写真に収めるが…。
娘の言葉。それでも父親だった。
報道協定も大きな要素の一つになっている。
解除になるまで各メディアは一切報道しない。その代わり、警察は得た情報を伝える。
デマや誤情報の阻止。被害者の安否や事件早期解決の為に。
だが解除直前、一社が犯人逮捕の瞬間をヘリから撮影したと協定違反に問われ、暫く記者クラブ出禁を命じられる。
先走ってまでスクープしたかったか、被害者家族や世論の為の報道の自由か。
報道の在り方を問う。
懐かしい電話だからの緊迫感
やっぱり昭和だねえ。電話ボックス越しの緊張感や、公衆電話に10円玉を追加する焦りや緊迫。固定電話で待ち受け慌てて受話器を取るあの感じ。ある意味、主役は当時ならごく普通の電話設備だったかも。
麻製の布団袋も懐かしい。前半は少年の姿を見せないので、中見が気になったり、生死を心配したり。これも良い小道具だった。
犯人家族と被害者両親の熱演が光る。ショーケンの、なんともやるせない感じが印象的。
ずさんな計画
子供の誘拐事件が発生しマスコミと警察で報道協定が結ばれた。萩原健一扮する古屋数男は、故郷に戻り母親に会っていた。
どんな奴でも母親はいて別の顔で接している。母親からすると可愛い息子なれど、場面によっては極悪非道の者かもしれない。
冒頭スナックのママの葬式から始まるが、新聞記者たちが集まる店と言う設定だろうが全く関係ないシーンであった。無駄な場面が多かったかな。計画もずさんだったよね。
黒澤監督の誘拐映画「天国と地獄」には及ばすとも、名作には間違いありません 傑作です!
さすが伊藤俊也監督!
圧倒的なクオリティで大満足です
導入部からするするとスムーズに引き込まれる優れた脚本と演出
見事です
配役の冴えはもう神がかりの域です
萩原健一は犯人のプロフィールにドンピシャ
特に小柳ルミ子は、もう彼女しか考えられない最高の配役です
もし、この役が吉永小百合や大原麗子、いしだあゆみだったならと想像してみて下さい
明らかに次元の違うリアリティある演技を示したと分かるはずです
秋吉久美子も、精神の振り切れる寸前の有り様の演技を話しかた、声の色で上手く表現しています
三波伸介が思いの外の名演で、もっと映画に出すべき人であったと残念至極です
主人公の田舎は京都府の日本海側の丹後地方
天橋立よりまだ北、船宿がある伊根町を過ぎて
丹後半島の先を回り込んだ経ヶ崎の辺りとおもわれます
宝塚から車で3時間半くらいでしょうか
今なら道も良くなっているので2時間半程度でしょう
日本海側ですから、冬は雪が積もります
時には豪雪にもなります
機織りの音は、名産品の「丹後ちりめん」を織っている音です
ガチャマンという言葉が大昔にあったそうです
機械が一回ガチャと動くだけで1万円になったという意味だと現地の人から聞いたことがあります
それも遠い大昔のことで今はその音すらしないようです
黒澤監督の誘拐映画「天国と地獄」には及ばすとも、名作には間違いありません
傑作です!
唾が飛ぶ…
ショーケン、犯人だって命懸け、焦ってるんだと目も血走り熱演。借金して、ろくに働かないダメ夫ながらも惚れた弱みで、苦しむ小柳ルミ子、こちらも熱演。何度も誘拐犯に脅され、子供の安否を心配し、憔悴する秋吉久美子。報道協定が結ばれている中でも、解かれた際にいち早く他紙に先駆け、情報奪取しようと、寝る間も惜しみ、プライベートもそっちのけで追う新聞記者の面々。全てが熱気を帯び、昭和を感じるが、良かった。今の映画は綺麗過ぎる、スマート過ぎる感じがして、どっちが良い悪いではなく、作られた温度感ではなく、自然な温かさ、熱さ、冷たさがある。身代金受け渡しの場所までマスコミに教えてしまう牧歌的な面はまずいと思うし、時代といえばその通りなのだが、皆が一つのことに一生懸命、羨ましい部分もあり、失われた部分でもあると思った。
ドキュメンタリー番組を見ているようだ
はじめての鑑賞
実話をもとにした映画とのこと
学校帰りの小学男児が誘拐される物語
被害者家族、警察、マスコミ(主に読売新聞)、そして犯人とその家族と焦点を当てているが
あちこち行き過ぎて、タイトルのイメージと離れてしまう
ドキュメンタリー番組を見ているようで、結構引き込まれた
映画の犯人は脚色されていて
「騙されて喫茶店を手放すことになり、金に困っての犯行」
と、決して悪人ではない設定となっていて
少し、同情する部分もあった
最後は報道協定解除前に読売新聞が犯人逮捕の瞬間を撮影し、新聞に掲載
警察から立ち入り禁止になるが
「これがジャーナリストの使命」みたいに正当化しているのが不愉快
自分はもともと読売・日テレグループが嫌いだが、ますます嫌いになった
東野圭吾の「手紙」が思い出されて…
単独犯で、
かつ絶対悪では無い犯人像なので、
犯行が失敗に終わることは予想出来た。
後は子供が無事に救出されるのか、
そうにはならないのかが焦点になるだけ
なので、サスペンス物としての
ハラハラ感は無かった。
萩原健一と小柳ルミ子の演技は素晴らしい
ものがあったが、
高沢順子と池波志乃が登場するシーンの
必要性はあまり感じられず、
やや長尺過ぎる一因に感じた。
ひとつの犯罪によって、
このドラマに登場する全ての人が
好まざる人生の瞬間を味わざるを得なく
なってしまう。
しかし、犯人の妻子にとっては
瞬間で終わるものでは無い。
この先、場合によっては永遠に
夫・父の罪の十字架を背負っていかなければ
ならないのかも知れない。
家族や親族にとっては身内の犯罪は
重過ぎるものがある。
事件後に受けるであろう妻と子供の
世間からの厳しい仕打ちや苦難を想像して、
東野圭吾の「手紙」も思い出され、
犯罪の持つ罪深さを改めて思い知らされた。
実際にあった事件らしい。事件ものは詳しい自信があったが知らなかった...
実際にあった事件らしい。事件ものは詳しい自信があったが知らなかった。しかも我が県…屈辱。
よって興味津々で鑑賞。犯人との息詰まる頭脳戦を期待した。しかし途中、被害者の状況が判明、一気に意気消沈。ただのお馬鹿の犯行ですやん。ショーケン、ピッタリです(笑)こんなしょうもな事件そら知らんはず。
事件としてはイマイチだが、ドラマとしてはまずまず面白かった。退屈しませんでした。
昔の宝塚の景色、とりわけ今はなきファミリーランドの姿が懐かしかった。よく行きました。
事件そのものが中心なのか、はたまた報道のあり方がメインなのか、そこが中途半端だった気がしました。
BS日テレ
邦画の至宝
子供が大人が、男が女が「生きている」ことを撮れた一本。
子の体温、息、小便で確かに描かれる小さな命と、生きるのが下手な大人達の社会とを丸ごと拮抗させる脚本の妙。
群像と対置される孤独な犯人と被害者。
駄目な程にギラつく萩原健一の生。
邦画の至宝。
1980年に発生した宝塚市学童誘拐事件、実話ネタ
阪急電車、宝塚。読売新聞。
丹波哲郎のダンシングオールナイトはお経並み。
報道協定か報道管制か
宅麻伸はおぼこい
池波志乃はカーセックスのシーンだけ
中尾彬も登場
ヘリパイロットが文太
原作が読売新聞大阪本社発刊30周年記念らしいラストシーン
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