「貸出カードから始まる恋」耳をすませば(1995) しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
貸出カードから始まる恋
"金曜ロードSHOW!" で久しぶりの鑑賞。
原作マンガは未読。
初めて観たのは幼稚園の頃。「コンクリート・ロード」を面白がり、バロンと雫が上昇気流に乗るシーンばかりに熱中していました。ストーリーが理解出来るようになったのは、確か小学校高学年か中学生の頃だったような。
読書が好きなので図書館にはよく足を運ぶのですが、こんなにロマンティックな目に遭ったことはありません(笑)。
そもそも、貸出カードなんて今は書きませんし…。バーコードを読み取って終わりです。電子化の弊害ですね(笑)。
思えば、当時は携帯電話もSNSも無いから気軽に誰かと出会うのは今より難しかったのかも。私自身、物心ついた時にはパソコンもあって、親は携帯電話を持っていました。
雫と聖司の恋が甘酸っぱい。恋とは不思議です。互いに影響を与え視野が広がり、相乗効果で生き方を見つめ直せる。
誰かを愛しく想う力が夢に向かって走る活力になり、生きる喜びへと繋がっていく…。なんて素晴らしい連鎖なのか。
今回改めて鑑賞して、「ふたりの想いの行方はいったいどうなったんだろう?」とふと思いました。その後が知りたい!
ヴァイオリン職人になった聖司と、小説家になった雫が再会してハッピーエンド、と云うのがいちばんの理想ですが…
そうは上手く行かないのではないかなと考える自分もいる。所詮は中学生の恋愛で、将来を約束していても時間と空間の隔たりはかなり大きいのではないか。そう思ってしまう自分に、「汚ない大人になってしまった」と嫌気が差した次第(笑)。
[余談]
番宣では高橋一生が天沢聖司役で声の出演をしていると云うことを全面に押し出していました。それを意識すると、20年以上のキャリアなんだなぁ、と…。声変わりもしていないし、初々しい演技が作品自体にマッチしているようで、魅力のひとつかもと思いました。本作の5年後には「ホワイトアウト」に出て、その後「ウルトラマンコスモス」にも出て、そして「シン・ゴジラ」かぁ、としみじみしてしまいました(笑)。
[以降の鑑賞記録]
2022/08/26:金曜ロードショー
※修正(2024/04/07)