MONDAYのレビュー・感想・評価
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妄想劇
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酒の力で大胆な行動に出る根は小心者の平凡なサラリーマンの珍事件。謎だらけでサスペンスかと思わせる導入部、ジャンルはコメディのようですが、馬鹿々々しいシーンはありますがブラックすぎて笑えないコメディなので原案、脚本、監督のSABU(田中博行)さんの真意が量りかねました。
なんとも不思議な酔い方、自制心は無いようだが妙に理屈っぽいセリフを吐く。
劇中のテレビで犯人の心理分析や銃が秘めている人を変えてしまう力、恐怖などを語っていて面白い。銃社会へのアンチテーゼのようでもあるが名刀を持つと斬りたくなると言う妖刀伝説もあるから銃に限った話ではないだろう、酒や薬物が自制心を失わせるのは医学的根拠があるのだろうが昨今の放火殺人などをみると素面でも怖いのは人間、西鶴が語っているように「世に恐ろしきは人間かな」に尽きる気がする。
素面ならただの気のふれた男の妄想劇になってしまうので深酒を口実に使ったのでしょう、まあ撃たれるのも悪い奴らなのでなんとかついていけますが、話が遅々として進まず無駄なカットの引っ張りには焦らそうと言う作為さえ感じます。警官を殺しては理屈が通りませんので妄想シーンにすり替えていました。
まあ、兎に角、SABU監督の作家性の強い映画なのでお好み次第、私には回りくどい妄想劇にしか映りませんでした。
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