曼陀羅(1971)のレビュー・感想・評価
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どっちがどっちかわからないオープニングの絡み
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信一(清水)と由紀子(森)は普通のセックスでは飽き足らず、スワッピングで裕(田村)と康子(桜井浩子)の互いのパートナーを交換してたのだ。襲われた信一と由紀子は死体を犯すような奇妙な体験に快楽を覚え、京都に帰ってからも忘れられずもう一度そのモーテルに出向く。そして、真木という男のユートピア計画に似た世界に入り込む。そこには農業とエロチシズムという2本の柱。それに時間と歴史を拒否した者たちが集まっていた。
ともに左翼学生であった裕は康子とともに信一たちを探しに行くが、そこで待ち受けていたのは真木たち。裕はユートピアは夢、幻のようなものだと信一に問いただす。左翼学生ぽく議論の中味もそのような単語の羅列。裕はカリスマとかシンボルといった言葉が嫌いらしいことはわかった。その原因は霊能者である真木夫人か・・・色んな神と交わるだけじゃなくミミズの霊まで入り込んでるという強者だ。そして、康子は男たちにレイプされ首つり自殺。彼女を探す裕は真木夫人を追いこんで崖から転落死させる・・・夫人の霊力を失った彼らは新天地を求めて旅立つ・・・曼陀羅、銅鑼、仏像などを持って、かなりの珍道中だ。
やはり実相寺の映像は面白い。屋敷の廊下を上手く使って遠近法を極端に強調したり、魚眼レンズっぽいカメラだったり、レールを使った撮影でもスピードが違う。後半になると、カラー部分とモノクロ部分に分かれるが、狂気の多神教集団が白黒、彼らを追う裕の部分がカラーとなっている。
『ウルトラQ』や『ウルトラマン』でのヒロイン桜井浩子のヌードが見られる貴重な作品。
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