「山崎努と宮本信子の歪なかっこよさ」マルサの女 はもさんの映画レビュー(感想・評価)
山崎努と宮本信子の歪なかっこよさ
はじめて本作を見た時に、伊丹作品をイッキ見してしまった程の傑作です。
社会風刺とエンタメ性のバランスが抜群です。
近頃は作品性重視の辛気臭い映画か、とにかくウケを狙う娯楽映画と二極化している印象がありますが、
それらの正しく中道を行くのが伊丹作品ではないでしょうか。
そしてそれを成り立たせているのが、秀逸なテーマ設定に加えとキャラクター作りの上手さだと思います。
前者は言うまでもないですが、個人的なお気に入りはキャラクターです。
脚が不自由が故の独特な動きが印象的な山崎努と、
おかっぱにそばかすの宮本信子。
どちらも非常にセクシーに写っています。
ミロのヴィーナスと同じで不完全な故の魅力なのでしょうか。
分かりやすく若い美男美女を物語の核としないところが、素晴らしいですね。
年に一度は見ている映画では。
コメントする