鉄道員(ぽっぽや)のレビュー・感想・評価
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浅田次郎原作の古き良き昭和。
老人向け冗長人情ホラーコメディ
え?死んだ?魂吸いとられた?は?
謎
不器用無骨キャラがダラダラ喋りすぎだし、話の展開がない。なんか変な美学押し付けようとしてない?メッセージ性がない話。未来もない。思考の余地もない。
永遠同じサイクルで、なんとか繋いで最後お涙頂戴親子再開ホラー。でも長すぎて視聴者も飽きているので全く泣けません.......むしろ怖い展開。
高倉健さんも毎回同じ顔するし、台詞の間が空きすぎてなんか尺の無駄感?
和尚の電話で衝撃の事実。ここまできたら引っ張るだけ引っ張って健さんが
「え、結局幽霊じゃないんかい!?」
とかいきなり絶叫し出してコメディになる方がむしろカオスでおもろいかも笑笑
なんでこんな評価高いのか分からない。若者には分からない良さなんですかね....
単なる幽霊もののファンタジーではありません
高倉健は制服と北海道と雪が本当に良く似合います
冒頭のテネシーワルツのハミング
雪の中を爆走する蒸気機関車が引く長い編成の特急列車
高倉健の機関手の引き締まった表情の顔
それが同じ吹雪の中を進む単行の気動車に変わる
このシーンだけでもう涙腺が弛んでしまいます
高倉健の泣くシーンは初めてみるものです
大竹しのぶの笑顔は同じ降旗監督の駅stationでの
いしだあゆみの笑顔にも匹敵する涙腺の破壊力でした
物語は定年退職を目前に控えた老鉄道員の真面目一徹の半生です
現代と過去を回想で行きつ戻りつ進行します
その鉄道員の個人の物語の様で、それだけではなく、降旗監督と同じ世代の半生を代表してもいます、さらには日本の戦後を総括すらしています
その重層的な構造が大きな感動をもたらしているのだと思います
劇中の現代とは雪子の墓標の日付から17年後ですから、1995年になります
当時の定年退職の年齢は55歳でした
つまり主人公は1940年生まれです
彼らの世代は60年安保世代であると同時に日本の高度成長を成し遂げた世代です
高度成長を成し遂げたのは本当は彼らの世代です
戦後生まれの団塊の世代は70年代に社会人となりオイルショックで低成長になった時代からの事です
今では高度成長はすっかり団塊の世代の手柄となってしまっていますが違います
主人公の世代が成し遂げたものです
主人公の世代が劇中の台詞のように戦後日本の復興の機関車となって力強く牽引してくれたのです
炭鉱は産業にエネルギーを供給してくれたのです
北海道の山あいの炭鉱町も栄えたのです
しかし時は流れ、炭鉱は閉山し、町も鉄道も寂れていくのです
彼らの世代もリタイアの時を迎えようとしています
そうです、本作は彼らの世代の引退の物語でもあるのです
降旗監督は1934年生まれですからこの世代と言って良いでしょう
回想は彼らの世代に共通するものばかりです
ストの最中でも集団就職の列車を走らせた様な誇らしい記憶
家庭を犠牲にして身を粉にして仕事を優先した日々の記憶
妻や娘の死は妻や幼い子供の顔は寝ている顔しか知らない、子供の成長過程を父親として見守ることができなかった、その負い目の記憶を象徴しているのでしょう
その彼らもそれぞれの職責を立派に果たして退場していく時がきたのです
そのレクイエムなのです
その彼らの姿が北海道の廃線予定の鉄道という形で長大編成の蒸気機関車と単行の気動車の対比で冒頭のシーンで見事に表現しているのです
時は正に戦後50年の節目でもありました
そしてバブルは崩壊し底なしの様相を示していた時期です
本作公開の2年前には当時の一大金融機関であった山一証券が破綻し、社長が記者会見の席上で社員は悪くないと大声で泣いています
その社長は1938年生まれ、主人公や仙さんと同世代だったのです
つまり本作は戦後の日本の消長をも、物語ってもいるのです
高度成長を成し遂げ日本を復興させ先進国にまで押上げた人々はこうして綺麗に現場を去って行ったのです
その物語が本作の本当の物語なのです
その意味では1995年の新藤兼人監督の「午後の遺言状」とテーマが似ています
本作は仕事の現場からの退場を、「午後の遺言状」は人生そのものからの退場の違いです
本作は単なる幽霊もののファンタジーではないのです
蛇足
冒頭のテネシーワルツ
高倉健のかっての妻江利チエミのデビュー曲であることに後で気がつきました
しかもこの曲を本作で使うことの発案者は高倉健だったそうです
江利チエミとは彼女の親族絡みの事情が生じて別れざるを得なくなったそうで、1983年に彼女が亡くなってからも毎年墓参りを欠かさなかったそうです
大きな意味のある選曲だったのです
浅田次郎原作の昭和物語
蒸気機関車がひとつのモチーフである。木村大作の画がどれも素晴らしい。大竹しのぶ、広末涼子、小林稔侍がいい役で出ている。北海道の炭鉱。多分、炭鉱夫たちの方が、より過酷な労働であっただろうが、蒸気機関車を走らせるのもまた大変な労働であったことがわかる。
とてもよくできた物語であり、良質の映画だ。欲を言えば、若い頃の高倉健は、もっとカッコ良かったので、それがうまくでてないのが惜しい。しかし、66、7の高倉健も十分渋すぎる。
大まかな話は知ってました。確かその昔、TV鑑賞したような。 今回改...
キスシーンは違和感がある
『鉄道員(ぽっぽや)』(1999)
一人の愚直に仕事一筋に生きた男の死までと先立たれた生後2か月の娘と妻への回想を詩情
豊かに、北国の風情とともに描いている美しく悲しい束の間の映画だが、過疎化で廃線になってしまうほどの街の過程も同時に写されている。ただ残念なのは、検索しても幾つか出てくるが、
生後2か月で死んだ娘が成長した様子を3人でそれぞれ3姉妹ということで出て来るが、理由は
高倉健扮する駅長の父親が怖がるだろうから、父親が気づくまで姉妹ということにしたというが、
その2人めの当時12歳の子役に当時62歳の高倉健が駅長さんが好きだからということで、コーヒー牛乳を口移しで上げるシーンは、キスシーンと同様の行為だが、違和感ある失敗させてしまったシーンではなかったかと私も思う。妻と娘に先立たれると、老齢になってしまった男一人で子おおた孫が絶える。何代も何十代も続いてきたから人間生命が、自分が存在していることが途切れるということの大きさ。駅の仕事で抜け出せず、娘と妻の死に目に会えなかったことの男のコンプレックス。男の死の寸前に娘が成長して現れてくれたフィクションは、男のためのものだったのか。なぜ現れたのが娘だったか。回想で大竹しのぶが演じた妻も多く出てくるが。当時41歳だっただろうか。滅多に映画に出ないような志村けんが、うまい演技をしている。いかりや長介さんも渋くうまい演技だったが、舞台喜劇や若い頃の喜劇映画だけではない、シリアスな場面でもうまさを発揮できるバックボーンがドリフターズにはあったのだろうと思わせた。違和感あるキスシーンにしても、
幽霊と言ってしまっては簡単にすぎるが、フィクション性からあまり泣ける映画には感じなかったが、
真摯に生きた市井の男の一生を堂々と描いた。小林稔侍の演じる同僚との友情も感動的だったが、当時の日本アカデミー賞など数々の評価を得た映画との事だが、それゆえに3度も繰り返してしまうが、コーヒーの口移しシーンには違和感があり、そのシーンはないほうが良かっただろう。
人生をかけられる仕事とは
日本の雪の音
しばれてきたね~
回想シーンとリアルタイムのシーンが交互に映し出される。妻と娘が死んでしまったということをわかっていないと前半は理解しづらい。だけど、高倉健の演技だけで泣けてくる・・・大竹しのぶや娘が出てくる前で十分感動できた。
「いやぁ~、しばれてきたね~」という言葉が妙に似合ってる健さん。幽霊ものでは滅多に泣けないのに、泣かせてくれる演技力・・・というより存在感だろうなぁ。
高倉映画史上唯一泣ける感動映画。
初めてこの映画を見てホントに感動のあまり泣きそうでした。
大雪のなか、鉄道員の男(高倉健)は何のために駅に立ち続けたのか。
特にラストのとこだけ衝撃でした。
※来年で追悼5年となる高倉健さんのご冥福お祈りします。
高倉健さん以外、考えられない企画!合掌!
辛く、悲しくない訳がない。
仕事で死に目に遭えなかったことを、泣かないことを、他人が責めるのは筋違いだと思う。
辛く、悲しくない訳がない。
健さん、メチャ格好良い♪
広末涼子、メチャ可愛い♪(*^-^*)
最期が衝撃的だったけど、仙さん(小林稔侍)が言っていたように、「大往生」だったネ。(ρ_;)
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