復活の日のレビュー・感想・評価
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とにかくお金のかかった大人の特撮映画
かと思いきや、脚本というかストーリーが雑すぎてなんじゃこりゃこりゃ映画に・・・。
「海外マーケットが成立しなかった」と角川春樹が述べているようだが、
外国の人にあまり観られなくてすんだのは不幸中の幸いか?
40点
大味凡庸な9割の後にポスターの草刈正雄を確認する
つまらぬ潜水艦の浮沈など大味凡庸な9割我慢でやっとポスターの草刈正雄を確認する作業。
不細工な外人を脇に谷村な主題歌を外人に歌わすだけで優越感を得られた幸福な昭和。
ど素人、角川春樹のカメオで画が一気に死ぬのも定番。
こんなコロナの今だからこそ語る価値は低い一本と言おう。
文字通り「残された人々」だ
当時のキャッチフレーズ「読んでから観るか、観てから読むか」で素直に読んでから観たら大失敗した作品。原作のレベルがあまりにも高すぎた。しかし改めて今観たら時節柄真に迫るものもあり、これはこれで良くできている。ただこれはパンデミックによる人類存亡の危機を描くパニック映画ではなくて、滅亡後の少数の生き残りがどうやって文明を再構築するかを描く、まさに「未来少年コナン」に近い映画だった。(いまNHKでやっとるもんでつい)ただコナンよりは冷静に分派もせず国を超えて危機に立ち向かう(皆インテリだからというのもあるが)。しかし完全な滅亡を避けるために無理やり入港しようとする潜水艦は撃沈し、人口維持のために女性を「子供を産む機械」と捉える。他者への思いやりや人権などという言葉は無意味になり、種の保存、維持だけに叡智を絞ることになる。その叡智が立ち向かうのが無人化された核報復システムという最恐の知能なのが非常に皮肉であった。
コロナ後の復活の日を目指して、ライフ・イズ・ワンダフル
言わずと知れた日本SF小説の大家、小松左京初の本格長編SF小説。映画化した1980年の作品。
コロナを予見したと小説/映画共に今また再評価されている衝撃作。
それにしても、小松左京はよくこれを半世紀も前に書いたと驚かずにはいられない。だって、今私たちが体験しているそのものではないか。
恐ろしいウィルスの世界的パンデミック、増え続ける感染者、死者、医療崩壊、急がれるワクチン開発、各国の後手後手対応…。
違うとすれば、劇中のウィルスは兵器開発され、コロナはおそらく自然に発生したようだが…。
きっと小松左京は日本が沈没するより、ウィルス脅威の方こそもっと身近に人類を死滅に導く…と断言していたのだろう。
「嘘付け!映画を見たからだろ!」と言われそうだが、自分も人類が死滅するなら、ウィルスか核ミサイルなんじゃないかと思っている。(ちなみに他に、天変地異級の自然大災害か小惑星衝突かAI反乱。やれやれ、映画の見過ぎ…(^^;)
ちとネタバレだが、劇中ではその両方。
当時はまだ冷戦中で核戦争の恐怖はあった。キューバ危機もあった。
人類の歴史を遡ると幾度もウィルスに脅かされた事は幾度もあったが、あくまで過去。それが未来に、今現実に起こっている。
映画の題材のインパクトとしては『日本沈没』だろうが、『復活の日』の方こそ“今ここで起きている現実”なのだ。
…と、偉そうに語っているが、お叱りを覚悟の上で、原作小説は未読、映画もこれが初見。でもお陰でこのコロナで、何だか新鮮に見る事が出来た。
監督は深作欣二。深作にとってはキャリアに於いて『宇宙からのメッセージ』同様、“異色作”であろう。
映画の噂は昔から聞いていた。それこそ、日本映画最大級スケールの超大作。
構想5年、製作3年、製作費22億円。
海外のビッグスターを招き、外国映画かと思うくらい台詞もほとんど英語。
アメリカロケ、南極ロケ、さらにはマチュピチュロケまで敢行。
今の日本映画界にこれほどの事が出来ようか!?
80年代と言えば日本映画界は下火に。それでもこれほどの超大作を作った角川映画の凄さがスゲェ…!
話は3つに分けられる。
超絶イケメンの若き草刈正雄演じる主人公が死滅した東京に愕然とするシーンを導入部とし、時を遡り、世界が死滅していく様が描かれる。
ウィルス兵器として開発されたMM-88。それを巡る米ソのスパイ戦が原因で世界中に蔓延。人類全てが死滅したと思われたが、ウィルスは寒さに弱く、南極の各国基地の863人だけ生き残った。その人間模様。
アメリカ東部で大地震発生の兆候。その影響で、核ミサイルが誤発射されてしまう。ウィルスと地震、核ミサイルのトリプル危機の中、発射を食い止めようとアメリカに向かうが…。
たっぷりお金を掛けただけあって、見応えはなかなかのもの。
特に、政府のポリティカル描写、医療崩壊のパニック描写、絶望的なスリリング描写は引き込まれる。
ジャンル的にはSF映画なので、特撮シーンも勿論。本物の記録映像や特撮シーンを巧みに編集・交錯し、リアルさを作り上げている。
ドラマ的にも考えさせられる。
ウィルスもただの“殺人ウィルス”という設定ではなく、小松左京がその筋の専門家並みに研究した“あっても非現実ではない”ウィルス。
その恐ろしさもさることながら、生き残った人々の描写。863人の内、男855人、女8人。当然そうなると…。人間の種を存続させる為に、女性の意思を軽視するような決断も迫られる。今なら猛批判の声も上がるだろう。しかし、本当にそんな状況に置かれたら…。
コロナでも外界に出ない、外界から入れさせない。ウィルスに感染したソ連の潜水艦と感染していないイギリスの潜水艦。辛い断腸の思いの決断…。
各国の描写も印象的。冷戦下だからか、ソ連は威圧的。イギリスは紳士的。日本は一歩引いた立ち場。アメリカはリーダー国。今にも通じるが、でも今だったらどうだろう…? アメリカとか、あの国とか、あの国とか…。
コロナで再評価されているが、映画は昔から賛否両論も多い。
ヒットはしたものの、大予算の割りに期待外れ。それ故角川映画は、超大作からアイドル映画へ路線変更したという逸話も…。
作品的にもスリリングなシーンは見応えあるが、泣きや感動煽るシーンになると急に浪花節。
『仁義なき戦い』のような迫真のドキュメンタリータッチは何処へやら。あれ、深作欣二ってこんな演出だったっけ…?
国内外の豪華なキャストが熱演見せているものの、時折昭和の古臭い演出や演技も目立つ。
序盤のウィルスの受け渡しシーンで、防護服も手袋もナシ。ミサイル発射を食い止める為アメリカに上陸した時も、ワクチンだけ打って防護服や手袋はやはりナシ。オイオイ…。
ネタバレだが、世界が二度死んだ後、草刈演じる主人公は南極を目指す。まだ仲間が辛うじて生き延びているだろう南極へ。待っている人が居る南極へ。
絶望的な状況でも生き延びようと放蕩する人間を表した壮大なクライマックスだが、徒歩で、途中マチュピチュへ壮大な寄り道もして。
色んな視点で、見るべきものも多い。
ライフ・イズ・ワンダフル。人生はいいもんだ。
劇中の最後の台詞。
絵空事ではなかったウィルスの脅威。
それはまだまだ途中。
コロナ後の復活の日に、私たちはまたその言葉を言いたい。
なぜ深作欣二なんだ!とプロデューサーを問い詰めたい
今となってはツッコミどころ満載のトンデモ作品。
あんまりにも描写が稚拙過ぎてギャグに思えてくる。
およそ監督はミスマッチだとしか思えないが、何を撮っても深作節が出ているので逆にすごい監督だと認識させられる。
ただそれがものすごくこの作品と合ってない。
うな丼にビーフシチューをかけて食べるがごとく合ってない。
原作を読んでハードなSFをイメージされるなら観ない方がいい。
とにかく深作欣二が好きなら観ておいて損はない。
フランス料理作れといい材料揃えたのに作ってみたらうな丼。
うな丼をものすごく上手く作れる人はどんな材料揃えてもうな丼しか作れなかった。
小松左京は預言していた
ストーリー自体は人間が生み出した細菌兵器ウイルスによって、ほぼ全ての人類が滅亡し、その後も米ソ冷戦による核ミサイルが作動してしまうことによって、生き残った人も死んでしまうという、大国の競争に警鐘を鳴らす内容。しかし、ウイルスの広まる様、病院の医療崩壊、人々の暴動は現在のコロナの状況を予言しているよう。特にイタリア風邪大流行って、何で知っていたのというくらい。マスクをしていないのが不思議で当時はあまり一般的に流通していなかったのか。ウイルスは寒さに弱く南極にいる人が国籍越えて、自治政府を作り、最終的には助かるというのも面白い。男800人強に対して女8人で子孫を残すためにも、相手を選べず、複数人相手するというのも今なら問題視されそうだけど、実際問題どうなんだろう。ミイラの人間や爆破シーンは今の技術に見劣りするが、潜水艦が出てきたり、ロケ地も様々で圧倒的スケールの映像。しかし、一番の圧倒的スケールは小松左京の世界観。
人類滅亡の危機を描きながら、タイトルは「復活」なのです。暗闇の中「ひとすじの光」のお話。
ウイルスで世界が死滅しかけるお話です。 小松左京原作。
今だからこそみるべき作品なのか、それとも見ない方がいいのか。
などといいながら
実は公開当時、劇場で観た作品です。
なもので、ストーリーの骨格は分かってます。
その上で
どんな作品だったか確かめたくなってネット鑑賞。
改めて思ったこと
描かれる世界が壮大 かつ グローバル ですねぇ
当時のカドカワはこういう作品を作っていたんだ と しみじみ
ウイルス感染が拡大していく過程
派手な演出があるワケでもないのに描写がすごくリアルで。
怖いものを感じました。 うへぇ …としか。。
映画のラスト
生き残った人々のところへヨシズミ隊員が辿り着く場面でエンディング。
一人の人間が増えただけ そのハズなのに
明日への希望に繋がる帰還なんだ と
今回の私はそんな風に思えました。
40年前の自分は、この作品を見て何を思ったかなぁ…。 記憶にないデス
※ヨシズミ隊員が仲間の元へとひたすら歩くシーンだけは
とにかく鮮明に覚えてました。
青年・草刈正男。 今見ても、すごくかっこイイです。
◇
以下、少々時事ネタ
非常事態宣言が39の県で解除されました。
私の住む街でも映画館が再開しつつあります。
新作公開はありません。
ですが、今はそれでいいです。
東京圏も大阪圏も北海道も。
全国の映画館が再開して
新作が見られることをみんなで喜べたら
その方がいいなと。
「復活の日」はきっと、もうすぐそこです。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
いろいろびっくり!!!!!
おっもしろい!
小松左京さん原作!
この面白さを説明できる知識と語彙がない、、
でも、そんな私でも面白かった。
角川映画って、セーラー服と機関銃的なアイドル使った映画のとこだよね!?、ってびっくりした。
この映画が大した賞とってないとは。
当時のショーレース凄まじい。
wikiによると
「深作ファンだった井筒和幸は作品の出来に落胆し、押井守は「小松左京は『日本沈没』を除けば映画化に恵まれなかった」との感想を述べている」
とのこと。
そんなものなのかね。
ストーリーも映画としてもめっちゃ良かったけど。
さらに、
お金かかりすぎて赤字になり、
角川は以後方針転換してアイドル映画路線に転向したそう。
皮肉、、
(それであの角川映画のイメージになったのね、、)
なお、、
あそこが爆破されたあとの太陽のカットが印象的すぎて、
後日譚が安く見えた気も…
(巨匠に言うことではない、、)
太陽のカットの後スタッフロール流して後日譚、
ライフイズワンダフル、ってのはどうかなーぁ。
(巨匠に言うことではない、、)
新型コロナを受けて今日は
「感染列島」からの連チャンで少し疲れた。
けど、
観て良かった。
世界は 二度死んだ…
コロナ禍でウイルスパンデミックが内容的に注目されてましたが、それはこの作品の切掛に過ぎず、本質は人類や文明の愚かさ、種の存続を描いた重い映画でした。
正直こんなスケールの大きな日本映画があったとは、驚きです。
男女比 855:8
種の存続を背負うのが、たった8人…
その為に各々の感情を押し殺し、計画管理された生殖行為を。
耐えられん…
それでも復活の日に向かって歩んでいたのに、
「世界は 二度死んだ」
…重い。
ウイルスと細菌が混同してたり、核爆発後の出来過ぎなエピソードだったり色々気になるところはありましたが、非常に見応えありました!
小松左京も深作欣二も角川春樹も凄い!
そして、西洋人に(おっさんばかりではありましたが…)囲まれても、若かりし頃の草刈正雄の際立つ容姿と溢れんばかりの存在感!
イケメン、なんて表現じゃ安っぽい程に色気のある格好良さでしたね!
壮大なスケールで描くパンデミックSF
パンデミックSFと書いてはみたものの、公開1980年の作品で特殊効果的な映像のチープさはどうすることも出来ない。2020年において、この時代のCG作品を見慣れてしまっていると陳腐に映ってしまう場面も少なからずある。
ただ、この作品にはそれを上回るスケールの大きさがある。世界主要都市での状況も駆け足ではあるが伝えようとしていて、よくある、これ一国だけの問題でもないでしょうになんで一国のヒーローが片付けてしまう訳?のような感じにはならない。
所々ツッコミどころはあるのだが、この人智を超えた災厄に遭遇した時、人間は本当に弱く、そういう行動に陥ってしまう、、、って、さすがに小型ボートで南極まで行こうとするかね?ちょっとあのシーンを成立させるのは辛かった。医療が崩壊し、医師や仲間がバタバタと倒れる中、精神までもが崩壊してしまったのだろうか。怖い。そうなってしまうのだろうか、人間。
ARSを止めに行くが失敗してしまう流れ、からの南極?の方へ歩いていって何年もかかって南極から逃れた元仲間たちとの再会。ここも無理があるように感じられた。リアルさが感じられず再会のシーンにも感動はできなかった。
シンプルにARSの解除が成功し、そのまま南極基地に帰っても良いけど、例えばそういう分かりやすい流れって1980年当時は無かったのかな。いや、ハリウッド映画にはありそうなものだけど、日本映画だからあんな結末にしてしまったのか。この辺りは勉強不足でよく分からず。今後も色々な作品を見て、比較して行きたい部分だなと思った。
草刈正雄が絵になる
公開当時は、自分が中学生のころで、CMとかでは見ていたけど、さほど気にしなかった作品。最近のコロナ騒動をきっかけに、40年の時を経て初めて鑑賞。
感想としては、長時間作品だけど、結構のめり込んで観れましたね。ウイルスが風に乗りイタリアで爆発的に蔓延。イタリア風邪として各国にも拡散、地球規模のパンデミックに。感染したら3日で必ず死亡するというエボラを凌ぐ破壊力。ワクチンもなく医療は崩壊し、瞬く間に南極基地の人間以外は死滅し、世界人口は南極の僅か863名になってしまう。果ては米ロの核ミサイルが作動し南極基地までが一部の人間を残して崩壊。
全ての人類が居なくなって数年後、残りの人類また仲間を探すため、ひたすら南を目指して草刈正雄演ずるヨシズミが、痩せさらばえ亡霊のように彷徨う姿に何とも胸がつまる。
今回のコロナ騒動関係なく、観て損はない作品。
半世紀以上前の原作が今、リアリティ極大
1964年小松左京原作、1980年上映ですか。
新型コロナウイルスで世界が大変な2020年。
リアル過ぎる。スケールは地球規模。大きな示唆と教示。
人類は負けない。自分の中にいる神のみを信じろ。
その神は希望であり、希望は他者への愛そのものだ。
きっと人類は誰かの手によって報われる。
_φ(・_・
カーター少佐(ボー・スヴェンソン 193㌢)
吉住(草刈正雄185㌢)
マリト(オリビア・ハッセー)
(途中でなぜマチュピチュに寄ったんだろうという謎)
主題歌が英語曲ってのもいかにもだ
80年角川。監督深作欣二。
ウイルス災禍で改めて注目されるタイトル。未見だったのでこの機会に。
小松左京の原作小説は、緻密なディティールを幾つも積み重ね大きな流れにリアリティを持たす手法。映画もそれに習って序盤は地味ながらも悪くない。
未知の細菌が世界に広まってゆく過程も現在の状況に酷似する点あり。小松左京恐るべし。ここのパートはもっと長くてもよかったと感じたな。
中盤から南極での話に。海外俳優を揃え真っ当にドラマを作る、という心意気は買える。成功してたとは言い難いけども。
パンデミック部分とラスト部で別の映画になりえた。でも全部入れちゃうのが80年代の大作映画。かなり大味だが、あの時代にこれをぶち上げるのは並じゃできねえわ。
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