「複雑だった」復讐するは我にあり ツネミさんの映画レビュー(感想・評価)
複雑だった
・倍賞美津子はどの映画観ても陰のある役が多いなぁと思った。殺人犯の妻で最終的にはその父親と暮らしたいっていう感覚が凄いなぁと思った。全然、平凡な妻じゃなかった。
・時間軸を行ったり来たりしまくったので、頭がついていけなかった。
・60年代の日常が今と違いすぎて驚いた。町の商店で釘を量り売りとか今じゃ考えられない。旅館に今でいえばデリヘル?が専属で契約している形なのも時代だなぁって思った。そこの女性たちの生活感に悲壮感がなくてほっとした。たしか半纏着てネギ買ってっていうのが何だか凄かった。
・後半に出てきた旅館の妾の人の暮らしが主人公以上に悲惨で苦しくなった。最近出所してきたっぽい殺人犯の母が60代くらいでボートレースが唯一の趣味で娘が40代くらいで妾で囲ってる男も何だか酷い男で殴られたりしても母親は何も言えなくてみたいなシーンを観ていたら辛くてたまらなかった。そこに殺人犯の緒形拳が教授ですって嘘をついて入ってきて教授と付き合えるとうきうきしている姿がまた苦しくなってくる。最終的に映画館の予告の合間に流れた追跡中?の写真でばれる所が切なかった…。最期は緒形拳に殺されてしまったけど、何だかどうしていいのか本当にわからなかった。
・ラスト、遺骨を高台から投げ捨てる所が、ビッグリボウスキを思い出した。途中、ケーブルカーですれ違った密集してたお遍路さんたちは何だったんだろうと思った。
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