光る海のレビュー・感想・評価
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なぜこの映画を観たのか?
なぜこの映画を観たのか?
40年前、高校の課題図書で読み、当時刺激的だったこのストーリーの映画があると知ったからである。
学びのある映画だった。
ミュージカルのように、心情や気持ちをストレートに出すセリフの応酬。
1960年代前半の町並み、建物、ファション。実に興味深い。
吉永小百合の直線的な物言いと躍動感ある動作も魅入るものがある。
それにしても出演者達の会話はなぜこんなに速いのか。
日常生活であれば、モゴモゴで終わりそうな会話が、ここでは息をつく間もなくアウトプットされまくる。
だけどそれが何かしらの納得感や伝わり感につながる。
後半の田中絹代と高峰三枝子のやり取りも見応えがあった。
心の底を言葉に素直に出すと言うのは大事だと改めて思わせる。
前半の卒業式あとの茶話会。各々男性陣の一言挨拶の内容も興味深くおかしい。
今とはひと味ふた味も違う。
途中、小田急ロマンスカーが通過する公園のシーン。ここはどこなのか?経堂〜祖師ヶ谷大蔵間のどこかと目星をつける。
1970年代以前の日本映画は当時を知ることができそれだけでも貴重である。
開放的で案外面白い。 吉永小百合、十朱幸代、和泉雅子、の女優陣も良かった。
映画は、初めて観たが、この歌が好きで、今までに何千回と聴いている。
音楽も歌詞も、湧き上がるような元気さがあって良い。 聴くと元気が出る
「青春 青春 青春こそは光る海、 あ~あ~ 金色に光る海」
を繰り返すのも、お気に入り。
この歌が、映画では、予告編に1番だけ歌唱で本編にはない。少し残念。
本編で3番まで聴きたかった。
映画は、30分位までは、楽しくて、笑う所が多数あって良かった。
それ以降は、113分頃までは、開放的過ぎて、頭が付いて行くのが大変だった。
①異性宅に案外軽く訪問、 ②男女間の会話、 ③親子間の会話、等
羨ましいを通り越して、「そんな人間関係あるんかいな」、と思ってた。
だが、美枝子(吉永小百合)が、母親(高峰三枝子)に
足の爪を切らせる場面を観てからは、
「こういう開放的なのも良いかも」と肯定的になった。
印象的な場面を一部列挙すると
3分:達夫(山内賢)が、和子(十朱幸代)と美枝子から
上から目線で言われる場面 → 笑った
7分:孝雄(浜田光夫)が、美枝子の父親(宮口精二)の事を言ったら、
美枝子に肘打ちをされた → 笑った
12分:卒業式後のパーティ=和服でスキップ+振袖を振り回す → 楽しそう
25分:孝雄は、美枝子を、「ミ・エ・コ・さん」と呼ぶのに
美枝子は、「タ・カ・オ・くん」と呼ぶところ → 笑った
57分:一郎(和田浩治)と栄子(松尾嘉代)の結婚式で、
牧師代理(ミヤコ蝶々)が言う「誓いの言葉」 → 面白い
91分:久美子(和泉雅子)が、父母に夫婦の寝室の話 → 開放的だなあ
96分:久美子が、孝雄に姉:和子の寝言の話 → 笑った
104分:美枝子が、母親に足の爪を切らせる
→ これで、今までの開放的な言動や行動で、懐疑的だった部分も、
すべて、肯定的になった。 これ以降は、何が出て来ても肯定的。
全体の評価として、吉永小百合と浜田光夫が仲良くする映画は、楽しくて良い。
吉永小百合は、15~25才頃までの浜田光夫との共演で、
女優としての財産を100億円分位、持った感じ。
25才頃以降は、その財産で映画・テレビ等に出てる感じ。
本を読んでたから、内容は想像できた。
感動的な場面は無いが、開放的で良い映画だった。
頭の中で想像するだけの小説より、映画は良い。
(参考=出来の悪い映画もあり、その場合は小説の方が良い)
吉永小百合、十朱幸代、和泉雅子、の女優陣も良かった。
台詞がやたらと多い!よくぞここまで暗記できたものだと感心してしま...
台詞がやたらと多い!よくぞここまで暗記できたものだと感心してしまう。基本的には浜田光夫と十朱幸代、吉永小百合と山内賢。そして彼らの家族や同級生たちの群像劇となっているのですが、どうも面白くない。セックスといった言葉を女優に喋らせることは画期的だったのかもしれないけど、社会人となった彼らの結婚観は現代からみるとまともだし、特に感慨深いものはない。ただ吉永小百合のメガネをかけた才女ぶりは面白い設定だ。
そんな中でも光った演技は田中絹代。彼女ががんで死ぬために夫の後妻を指定するなんてところは面白い。
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