旗本と幡随院 男の対決
劇場公開日:1960年4月12日
解説
「柳生旅日記 竜虎活殺剣」の高岩肇の脚本を、「水戸黄門漫遊記 怪魔八尺坊主」の深田金之助が監督した、おなじみ幡随院長兵衛と水野十郎左衛門の葛藤を描いた娯楽時代劇。「若桜千両槍」の山岸長樹が撮影した。
1960年製作/88分/日本
原題または英題:Ryuji,the Gun Slinger
配給:東映
劇場公開日:1960年4月12日
ストーリー
三代将軍家光の治世下、白柄組と幡随院一家は事ごとにいがみ合い、激しく対立していた。今日も今日とて、市村座で水野をのぞく白柄組の面々が横車を押し通そうとしたことから、幡随院一家のピンゾロの三吉と称する小僧が飛び出し、危うく血の雨が降ろうとした。が、長兵衛が見事事を治めた。ピンゾロの三吉は、幡随院一家にあこがれる塩問屋阿波屋の大番頭の息子だった。その阿波屋他江戸の塩問屋は、勘定奉行松坂、老中戸田と組む相模屋によって暖簾を下す寸前に追いこまれていた。相模屋は水野の知らぬ間に白柄組に金をまき後立てとしていた。三吉はまた白柄組に捕ったが同じ長屋に住む浪人白井権八に救われた。権八と三吉の姉お藤は恋仲だが、権八は父の仇大月弥左衛門を狙う身だった。長兵衛は権八を預って力添えを約した。塩の一手取りあつかいを狙う相模屋は、阿波屋の塩倉に放火した。再興の資金集めに困っているのをみたお藤は、自ら身を売って三百両の金を用立てた。しかし、その金で仕立てた阿波屋の塩船が沈んだ。相模屋が船頭の喜市を買収して仕組んだのだ。喜市はやがて一味に斬られた。が、長兵衛は喜市の死の寸前の言葉から、一味の中に権八の仇大月がいることを知った。権八は駈けつけたが、大月はすでに水野の家にかくまわれていた。長兵衛は水野の屋敷を訪れ、大月の引渡しを申出た。しかし、水野は他の連中によって大月が屋敷に引き入れられたのを知らなかった。水野は、ひそかに大月が屋敷を出る時を知らせた。権八は父の仇を討った。白柄組の連中はおさまらない。水野は自分の手で長兵衛を斬ろうと決意、自宅へ呼びよせた。長兵衛は水野の心を読み、権八とお藤の二人を添わし、命を捨てる覚悟で単身水野の屋敷に向った--。
スタッフ・キャスト
-
幡随院長兵衛若山富三郎
-
白井権八伏見扇太郎
-
水野十郎左衛門近衛十四郎
-
おきん青山京子
-
小太郎青木茂
-
唐犬権兵衛原健策
-
放れ駒四郎兵衛津村礼司
-
小仏小平星十郎
-
夢の市郎兵衛長島隆一
-
猪首甚八郎藤木錦之助
-
加納伊織山村聰
-
信乃喜多川千鶴
-
小紫(お藤)丘さとみ
-
三吉香山武彦
-
惣兵衛宇佐美淳也
-
坂部三十郎五味勝之介
-
阿部四郎五郎沢村宗之助
-
近藤登之助立松晃
-
兼松又四郎浅野光男
-
小笠原刑部仁礼功太郎
-
我孫子新太郎丘郁夫
-
徳川家光小柴幹治
-
天海僧正柳永二郎
-
戸田主膳亮市川小太夫
-
松坂兵部大邦一公
-
大月弥左衛門清川荘司
-
坂東歌女藤田佳子
-
三浦屋四郎右衛門天草四郎
-
薄雪太夫日高澄子
-
吉野太夫霧島八千代
-
喜市市川百々之助
-
勘五郎青柳竜太郎
-
相模屋瀬川路三郎
-
備前屋熊谷武
-
松島屋村居京之輔
-
阿波屋徳造水野洽