八月はエロスの匂い

劇場公開日:

1972年製作/73分/日本
配給:日活
劇場公開日:1972年8月16日

ストーリー

閉店間際のデパート。貴金属売場の中原圭子はぼんやりといつかの情事を思いうかべていた。その時、一人の少年がレジを襲い金を奪って逃げた。圭子はその際に掌を刺され血が滴り落ちていたが、何故か少年のやぶ睨みの斜視の目が忘れられなかった。その夜、圭子は深い関係にある恩師芝木のアパートの一室で放心したように全裸で横たわっていた。そんな圭子の感情を無視して、帰って来た芝木が荒々しく愛撫をくわえるのに耐えかね、圭子は飛び出していった。翌日圭子は平常通り出勤したが、帰り際、芝木が待ち伏せしているのを知り、主任の大石を誘い出し、芝木の尾行をまく。数日後、同居している従妹英子と英子の恋人一郎と三人でカフェに入った時、ボーイをしているあの斜視の少年を見付けた。が、しかしすぐに見失ってしまった。同僚の話では彼は“シラミ”といっていた。芝木とよりの戻った圭子は、彼の田舎へ行く途中、フェリーボートで少年グループの中のシラミを発見した。フェリーを降りた少年たちを追って圭子たちも車を飛ばした。人気のない海辺に着いた彼らは泳ぎまわっていたが、よく観察するとシラミだけがのけ者扱いにされていた。深夜、圭子は一人海岸を歩いているシラミをつかまえた。虚をつかれたシラミは締めたように圭子に従った。圭子はシラミを押し倒し、唇を合わせていた。彼女の憎悪がいつしか歓喜に変り絶望が決感に昂まり、凄絶な愛撫が無限の快楽へと二人を導いていった……。

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