「結局映画は監督次第か」幕末純情伝 バラージさんの映画レビュー(感想・評価)
結局映画は監督次第か
『東京上空いらっしゃいませ』『つぐみ』を諸事情で映画館では見逃してしまったので、今度こそはと勇んで観に行った牧瀬里穂主演映画。沖田総司は実は女だったという設定のつかこうへいの小説の映画化で、坂本龍馬・土方歳三との三角関係を描いたラブコメ時代劇である。キャッチコピーは「沖田総司はBカップ」。
映画化以前につか自身の演出で舞台化もされていて、そちらは若手女優の登竜門として現在に至るまで何度も上演されている(僕は舞台は未見で原作も未読)。しかし映画は牧瀬主演の前2作に比べて全くつまらなくて落胆した。たとえ牧瀬里穂・渡辺謙(白血病からの復帰作)・杉本哲太の布陣でも、つかこうへいが原作でも、結局監督(脚本も兼任)がダメなら映画はダメなんだと思い知ったのだった。ちなみに薩長の描き方が結構辛辣というか、かなりおちょくっているので、薩長ファンは不快かもしれない。まあ、それ以前の問題としてそもそも映画としてつまんないけど。
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