「小津手法で描かれた戦後間もなくの人間模様」麦秋 chakurobeeさんの映画レビュー(感想・評価)
小津手法で描かれた戦後間もなくの人間模様
戦後、間もない時期の大家族の暮らす中、縁なく婚期の遅れた娘が近くの知人に嫁ぐまでの人間模様を小津手法で描いた一篇。 やはり、現代風の気の短い人には最後まで集中して鑑賞するのは困難と一般的には思いますが、家族や孫を持つ年齢の立場で観ると、時代回顧と相まって深く感じるものが沢山ありました。当時の時代の雰囲気として、戦争の悲劇も間接的に伝えています。小生もラジオで幼い頃に「尋ね人」を聞いたのを覚えていますが、今の若い人たちにもそういうことがあったということを是非知っておいて欲しいです。いろんな意味で、映画は時代雰囲気の鏡と言えます。
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