「戦後がこれからもずっと続きますように」野火(1959) livest!さんの映画レビュー(感想・評価)
戦後がこれからもずっと続きますように
終戦80年企画として、角川シネマ有楽町にて上映。
製作は1959年。終戦から14年後ということで、作る側も見る側もまだ記憶に生々しい時。
当時この映画を観た人たちはどのように受け止めたのだろう……と考えてしまう。
それから65年の歳月が流れ、今、同じスクリーンを見ている人たちはおそらく戦場を誰も知らないはず。
なんの演出もなく戦争の現場を映し出す映像から、しっかりとリアリティを感じることができるほどの知識も経験もなくて、受け止め方が難しい。
関ヶ原の戦いのあと、徳川綱吉が将軍となったのがちょうど80年後。
戦いに明け暮れた時代の余韻が消え去り、日本史上でも特別に華麗な文化が花開く時代が訪れた。
そして、次に幕末の戦乱の世が訪れるまで150年近く平和は続いた。
一方で、今、私たちが生きている時代も、終戦から80年。
しかし、残念なことに、至るところできな臭い匂いが立ち込め始めている。
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