「何か底知れない恐ろしさを感じました」野火(1959) ねこたまさんの映画レビュー(感想・評価)
何か底知れない恐ろしさを感じました
クリックして本文を読む
原作は、高校生の時に読みました。あまり良く覚えていないけど、面白いと思った記憶があります。もう一度読みたいとは思わないけど。
原作で、草の上に痰を吐いて「私の肺を蝕む結核菌が強い日光に照らされて死滅していくことを想像して小気味良く思った」という旨の描写があって、凄まじさを感じた覚えがあります。
映画は、面白かったけれど原作の異常な世界観を読んだことがあるので、それほど衝撃は受けなかったかな。
それでも、死んだ兵士の靴を、靴が破れていた別の兵士が拾って履いて、その兵士が残した靴を、靴底が無くなっていた別の兵士が拾って履いて、その兵士が捨てた靴を主人公が拾って眺める、という描写は、何か底知れない恐ろしさを感じました。
コメントする