中乗り新三 天竜鴉
劇場公開日:1960年10月19日
解説
宇野正男・岸生朗の共同脚本を「スパイと貞操」の山田達雄が松竹での第一作として監督した股旅もの。撮影は「闇法師」の服部幹夫。
1960年製作/79分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1960年10月19日
ストーリー
中乗り新三は江戸深川の材木問屋相模屋の世話になっていたが、江戸に大火が起り材木の需要が増したため材木の買付けに一役買って番頭の与助、手代の長七と共に木曽へと急いだ。その道中で、数人のやくざにからまれているおくみお篠親娘を救った。新三はなぜか名前を名乗らなかった。伊那の町--昔世話になった木材調達の元締平井の仁助を訪れた新三は快く力になろうと約束する仁助に感激した。しかし一番喜んだのは新三を秘かに慕う仁助の娘お小夜である。だが、仁助一家の千太郎は面白くなかった。その頃お浜御殿全焼で将軍家より復旧のため御用材発送の命を受けた土地の代官岩上群太夫は、それを鍾馗の大八に命じた。仁助の縄張りを横取りしようとしていた大八は好機到来とばかり、仁助の溜池にわざと御用材を流し込み盗材の罪を仁助にさせた。怒った新三は大八の家に殴り込みをかけるが、代官所の加勢に窮地に立たされた。大八の用心棒檜十兵衛は、余りにもあこぎな大八に義憤を感じていたところなので新三を助けた。御用提灯に追い廻されて逃げこんだのが偶然にもお篠の茶店だった。お篠は、母親と共に危険もかえりみず新三を匿まった。大八はお小夜を自分の嫁にという条件で代官所より仁助を解放したが、にべなく断られたのを恨みに仁助を殺害、お小夜を連れ去った。それを千太郎から聞いた新三は大八の家に駈けつけた。急を知って十兵衛も加勢に駈けつけた。新三は大八を倒した。--平和な木曽路の朝。感謝と思慕の情をみせるお小夜に「あっしにはお篠という女が待っています。千太郎さんとお幸せに--」と別れを告げて新三は去っていった。
スタッフ・キャスト
-
中乗り新三三波春夫
-
お篠桑野みゆき
-
千太郎松本錦四郎
-
お小夜北条喜久
-
檜十兵衛森美樹
-
平井の仁助澤村國太郎
-
鍾馗の大八名和宏
-
岩上群太夫永田光男
-
金太中田ラケット
-
銀次中田ダイマル
-
木曽節の三人娘スリー・キャッツ
-
大神楽一座ダイナ・ブラザース
-
おくみ高山裕子
-
お吟滝川美津枝
-
お加代松井康子
-
亀松青山宏
-
清五郎中田耕二
-
源六成田舟一郎
-
相模屋六左衛門藤間林太郎
-
与助尾上菊太郎
-
長七花井緑太郎
-
弥吉片岡市女蔵
-
辰吉天野刃一
-
忠太南泰介
-
権次滝祐児
-
松井左内山路義人
-
伊吹市川男女之助
-
吉五郎雲井三郎
-
松蔵西田智
-
太田平八郎笹川富士夫
-
お君早苗由香
-
田川平馬葉山正雄
-
芸者幾代朝海圭子
-
梅干代美村典子
-
清丸夏木恵梨
-
ぽん太北川昌枝
-
仁助の乾分直助宮武要