「解散したヤクザの倉田組。 「不死鳥の哲」の異名をとる男(渡哲也)は...」東京流れ者 りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
解散したヤクザの倉田組。 「不死鳥の哲」の異名をとる男(渡哲也)は...
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解散したヤクザの倉田組。
「不死鳥の哲」の異名をとる男(渡哲也)は、親分の倉田を慕っている。
倉田組と敵対していた大塚組は、倉田の持ちビルを狙っており、ビルが抵当に入っていることから罠を仕掛ける。
その罠の中で、倉田も大塚も人を殺してしまう羽目になり、大塚は秘密を知る哲を狙う。
哲の身を案じた倉田は、庄内の舎弟のもとに哲を預けるが、大塚は殺し屋(川地民夫)を差し向ける・・・
といったと物語で、そこへ哲の恋人・千春(松原智恵子)と兄貴分的立ち位置の一匹狼(二谷英明)が絡んでくる。
庄内の後は佐世保へ舞台を移し、最終的には東京へ舞い戻るストーリーは、言っちゃ悪いがと、まぁ出鱈目。
全編を「東京流れ者」ほかの歌曲が彩っているが、それが出鱈目感を強調することになっている。
出鱈目だけなら飽きてしまうのだが、飽きないのは演出が強烈で、冒頭のモノクロ映像のギラギラ感(操車場でのロケも素晴らしい)、簡潔な室内セットの色彩、短いカット尻、アップでの場面転換など、常套でないケレン味たっぷりの演出が魅力。
(そんな演出をせざるをえないほど、予算が少なかったのではないかと思料するが)
そういう意味では「カルト映画」そのもの。
なので、若い世代の監督は、あまりお手本にしてほしくない演出なのだが、結果的にはモノマネやオマージュが増えたような・・・
すごい!と思うけれど、やっぱり、点数は高く出来ないのよ。
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