「牧瀬里穂の輝き」東京上空いらっしゃいませ バラージさんの映画レビュー(感想・評価)
牧瀬里穂の輝き
公開当時、相米慎二監督の『台風クラブ』を激推ししてた大学の同級生がこの映画もお勧めしてたんだが、当時は相米監督をあまり知らなかった僕は変なタイトルだな~としか思わず観に行かなかった。その後、この映画がデビュー作でもあった主演の牧瀬里穂がCMや映画で大ブレイクし、僕もハイシーLのCMや映画『つぐみ』を観て、この子いい!となって本作をレンタルビデオで観てみたら、すごく面白くて同級生の言をスルーしたことを激しく後悔したのだった。
死んでしまった新人タレントの女の子がお人好しの天使を騙して幽霊のまま地上に舞い戻る青春ファンタジーで、映画デビュー作となった牧瀬里穂の生命力というかエネルギー溢れる存在感がとにかく素晴らしい。この時期の牧瀬里穂が放つ思春期の少女特有の輝きは本当にすごかったのだ。そしてそれを受ける芝居の中井貴一や笑福亭鶴瓶もまた抜群に良い。人生の輝きと青春の切なさに満ちた佳作である。クライマックスでの牧瀬里穂の歌声が明らかに吹替とわかっちゃうところだけがちょっと残念ではあるが。
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バラージさんのコメント
2025年9月6日
牧瀬さんはこの少し後にCDデビューもしてるんで(この頃の若手女優はほぼ漏れなくCDデビューさせられていた)、ご本人が歌えないこともなかったとも思うんですけどね。