ちびまる子ちゃんのレビュー・感想・評価
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大野くんと杉山くん
さくらももこ原作の国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』。
アニメ放送25年の2015年に映画が公開された事は覚えてる方も多いだろうが、遡る事20数年前、アニメ放送が始まった頃に、二度映画が作られた事はあまり知られてない。
他の長寿人気アニメのように毎年映画が公開されなかったのも忘却の原因。
『ちびまる子ちゃん』なんて日曜の夕方にTVで見りゃあいい…と思うなかれ!
これが実に好編に仕上がっている。
『ちびまる子ちゃん』の醍醐味と言えば…
さくらももこが自身の幼少時をモデルにしたノスタルジックでほっこりする昭和のあの頃。
アットホームなさくらファミリー。
時々毒のある笑い。
キートン山田の名ツッコミ・ナレーション。
今尚愛される名曲『おどるポンポコリン』。
…などなどなど。
それと忘れちゃならないのが、まる子のクラスメイトたち。
誰だって一人や二人ぐらいすぐ思い付き、お気に入りがいるほど、個性的で愛すべき面々。
個人的にお気に入りなのは、ズバリ!丸尾くんと、クックックッ…の野口さん。
どちらかと言うとコミカルなキャラが大半を占める中、ジャンル違いの二人なのが、大野くんと杉山くん。
本作はこの二人にフォーカス。
大野くんと杉山くん。
元気いっぱい、体育会系の熱血キャラ。
その威勢の良さに、おとなしいまる子らにとってはちょっと怖い存在。
でも、皆を引っ張り、頼りがいがある。一応学級委員長の丸尾くんなんかよりずっとリーダーシップがある。
二人は、大の親友。
二人の夢は、船乗りになる事。
二人はいつも一緒。二人で一人。大人になっても。
…が、
運動会。騎馬戦でピンチの大野くんを杉山くんが助けられなかった事で、二人の仲は険悪に。
それが寂しいまる子。
クリスマスの合唱コンクール。独唱を任された大野くんだったが、風邪で声が…。そこを助けたのが、杉山くん。
やはり二人は仲良しでないと!
それが嬉しいまる子。
またいつもの学校生活が戻ったある日、子供にはどうしようもない出来事が。
大野くんの転校。
「何で言ってくれなかったんだよ!?」…じゃない。「何で遠く離れても、夢は変わらないって言ってくれなかったんだよ…」
再び、口を利かなくなった二人。
あっという間に迎えた大野くんの転校日。
二人はこのまま…?
出し物で、杉山くんが大野くんを誘う。
それは、二人で叶えようとしていた夢…。
映画だからと言って大冒険や大事件など特別何か起こる訳でもない。
TVでも充分という声もちらほら聞こえたり。
そもそも、何故この二人が中心の話に…?(人気エピソードだったのかな…?)
それが『ちびまる子ちゃん』の魅力。
まる子の周辺と日常。
その全てが、小さなまる子にとって、特別。
大野くんと杉山くんの友情には、純真に温かく感動させられる。
公開は1990年。20数年の歳月を感じる。
今や名物キャラである野口さんはまだ未登場、藤木くん永沢くんも背景みたいな台詞ナシのクラスメイトの一人。
お父さんはまだ普通のお父さん。
おじいちゃんの声は名声優の故・富山敬。初期の頃のおじいちゃんのボケぶりはヤベェ…。
OP曲は勿論『おどるポンポコリン』だが、ED曲は『ゆめいっぱい』。
TVの初期OP曲で、こちらも名曲。いやはや、懐かしい!
とてもよかった
これまで見た映画版がどれもとても面白く、レンタルでなかったのでどうしても見たくてDVDを買った。男の意地と友情がとても純粋で感動的だった。特に合唱会の場面は感涙してしまう。
丸尾くんとミギワさんの扱いがひどくてかわいそうで面白かった。社会にはこのような残酷な格差があることを示している。しかしひどい扱いの中にも一緒に過ごす仲間であるというような暖かな目線がある。
この頃のヒロシはチンピラみたいな話し方ではなく、割と普通のお父さんだった。
2歳の子供がオープニング曲を聞きたがるため、前半だけやたらと見ている。
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