太陽を盗んだ男のレビュー・感想・評価
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スタイリッシュなジュリー
そういえば菅原文太が出ていたなあ、っていうほど沢田研二と猫の印象しか無い。
「仁義なき戦い」も「トラック野郎」も「ダイナマイトどんどん」も大好きな自分ですが、本作の文太兄ィはコミック的要素が強くて桃さんのような可愛らしさも無いので、なるべくなら記憶から消去したい(汗)
後年、監督のコメンタリー入りDVDで観直した際、猫ちゃんは眠らされただけだと知ってホッとしました。
どんなムリがあろうと、ジュリーの色気の前には敵わんよ。樹木希林みたいに叫びたくなる(笑)
傑作、猫好きは注意。
今じゃ絶対できない撮影のオンパレード。ゲリラ撮影が多いらしく、79年風景の貴重な記録にもなっている。
「コントか」と揶揄されている表現の多くは、今量産されている日本映画でも死ぬほど観られるもの。つまり、日本映画のある種のいい加減さ、変な方向の過剰さは伝統的なもの。その上で比較した時、マジで飛び降りたり爆発したりしている過去の映画の方が生々しい緊張感があるし、何より今の日本映画で、ここまで政治的メッセージを持たせ、時代の空気感まで保存しているものがどれほどあるだろうと考えるとこの映画がどれだけ優れていることか。
「原爆なんて作れるわけねーだろ」は当たり前だけど、爆弾制作の過程を尺を使って丁寧に丁寧に描いているので、物語の中で一定の説得力をもっている。
ガイガーカウンターをマイクにしてはしゃぐジュリー、皇居へバス突撃(寸前)、ビルから(偽)万札ばら撒き(黒沢清逮捕)など名シーンのオンパレード。
何より、一級の娯楽作品。名作。
原爆があんなに簡単に作れたら大変
中学校の理科教師・城戸は、自身が生徒とともに人質となったバスジャック事件のあと、原爆を作ろうと思い立った。交番の警官を睡眠ガスで眠らせて拳銃を奪い、東海村の原子力発電所へ侵入しプルトニウムを盗み出し、自宅アパートで原子爆弾の製造に成功した。警察に脅迫電話を掛け、バスジャック事件の際に知り合った山下警部を交渉相手に指名した。明確な目的も思想も持たない城戸は、テレビの野球中継を試合終了まで放送させろ、と要求したり、ラジオ番組を通して次の要求を募集したりと、行き当たりばったりの要求で犯行を続け・・・さてどうなる、という話。
プルトニウムがあんなに簡単に盗まれたら大ごとだなぁ、と思ったり、原爆があんなに簡単に作れたら大変だなぁ、なんていう感想。
一万円札をばら撒くシーン、首都高速でのカーチェイスシーンなど、よく撮れたなぁという映像が有りそこは素晴らしかった。
山下警部が最初はかっこよかったが、むやみやたらに拳銃で発砲し、池上季実子を射殺したのはやりすぎ。転落死してなんかスッキリした。
沢田研二のボヤッとした教師役はなかなか良かった。
若い時の池上季実子は美しかった。
文句なしの傑作
まさに「現代美術」
名作という噂は聞いていたが…
昔からこの作品の名前は色んなところで聞いていて、見よう見ようと思っていましたがなかなか見る機会がなく、やっと最近拝見できましたが噂ほどではなかったように思います。
序盤は特段悪いとは思わず面白く見ていましたが、(今思うと原発にあんな簡単に侵入できるのはどうなんだというのはありますが)終盤になって菅原文太がヘリコプターから落下しても普通に生きてたりジュリーに銃で何発も何発も撃たれてもしぶとく詰め寄ったり心臓付近を撃たれても執念で動く姿はもはやコントかと思いました。
当時リアルタイムで見てれば多分感想は違ったんだろうと思いますがよくわからない作品でした。
世代が違う自分からみたら当時のジュリーファンと菅原文太ファンが喜ぶファン向け映画って印象でした。
菅原文太熱演!
魅力的なプロット、エネルギッシュで完全にエンタテインメント振り切った作風、切ないラストと反核へメッセージ…未だ本作以上の日本映画には出会えていません。
早稲田松竹さんの特集上映「クラシックスvol.240/青春は売りものじゃない」(25年7月12日~18日)のレイトショーにて〈マイオールタイムベスト〉長谷川和彦監督『太陽を盗んだ男』が35mmで上映中。悲願の初劇場鑑賞。
『太陽を盗んだ男』(1979年/147分)
半世紀近く生きてきて、これほど魅力的なプロット、ゲリラ撮影も辞さないエネルギッシュで完全にエンタテインメント振り切った作風、さらに切ないラストと反核への強いメッセージなどすべての要素が奇跡的に調和・融合され、未だ本作以上の日本映画には出会えていません。
とにかく「面白い‼」の一言。
平凡で無気力な中学校の理科教師・城戸誠(演:沢田研二氏)が、原子力発電所の社会科見学の帰路の途中、重火器や手榴弾を持った老人(演:伊藤雄之助氏)にバスジャックされ、「天皇陛下に拝謁させろ」と要求され、バスは皇居に向かう。
事件を解決するため陣頭指揮を執る捜査1課の山下警部(演:菅原文太氏)と協力し犯人を狙撃され死亡。
この事件をきっかけに城戸のなかで何かが変化、自宅アパートでの原爆作りにのめり込む…。
原子力発電所からの液体プルトニウムの強奪シーンは警報の代りに床がピカピカ点滅するシーンはハリウッドのSF映画のワンシーンのようで美麗。
静止画やコマ送りを活用したガンアクションも限られた予算のなかで奮闘しています。
狭いアパートの自室で時に真剣に、時に無邪気にまるでDIYや夏休みの宿題の化学実験のように原爆を製造、その詳細な製造過程や化学式を丁寧に描くことで誰でも原爆が製造できる説得力を高めましたね。液体プルトニウムの色(紫)も実にそれっぽくて良いですね。
ガイガーカウンターをマイク代わりにボブ・マーリ―の曲を歌い踊ったり、完成した球体の原爆でサッカーをしたりと沢田研二氏のお茶目なコメディアンぶりが発揮されるのも本作の魅力。
「8時だョ!全員集合」で志村けん氏とコントを披露していたのも伊達じゃないですね。
原爆完成後に、日本政府を相手に要求したのは「TVの野球中継の延長」と、ラジオリスナーの声を聴いて「日本武道館でのローリング・ストーンズコンサート」。
明らかに営利目的での原爆製造ではなく、城戸の犯行動機は一切語られない。
おまけに中学校の理科教師以外の具体的な生い立ちや家族や恋人、友人などの情報もなく、すべて観客の想像に委ねられています。
時代的には学生の反体制運動が失敗したあとのしらけ世代、満たされない空虚な日常への破壊衝動「理由なき反抗」なのでしょうか。
逆に明確な理由がない方が、観客ひとり一人主人公の心情を察しながら、共感ができますね。
製造過程で被爆、死を覚悟しながら原爆を持ちつつ繁華街を彷徨うラストは切なく、これ以上ないエンディングです。
また城戸と山下警部の関係も、ルパンと銭形警部以上、実にセクシャルに描かれています。
自分の命を顧みず犯人逮捕に猪突猛進に燃える山下の生き様が、虚無な城戸の心に火を灯したのでしょうか。
長谷川監督が脚本を手がけた「悪魔のようなあいつ」(1975)でも藤竜也氏と、次作『魔界転生』(1981)でも真田広之氏とのセクシャルなシーンがありますが、当時の沢田研二氏にはそれだけ突出した妖艶で中性的な魅力がありましたね。
音楽は『太陽にほえろ!』、『傷だらけの天使』の井上堯之氏。
繰り返されるピアノの旋律が印象的。
井上堯之氏の楽曲を子守唄代わりに育った世代にはたまりません。
限られた予算やハードなスケジュールなかでも、国会議事堂や高速道路のカーチェイス、東急百貨店の屋上から札束をばら撒くなど必要なシーンは妥協を許さずゲリラで撮影。
そんな撮影現場の熱気が確実にフィルムに収められた本当に奇跡的な映画。
もしも『新幹線大爆破』のように莫大な予算でリメイクされても、なかなか本作のスクリーンからほとばしる熱量は越えることはできないでしょう。
また『理由なき反社会的なアウトロー』という主人公の設定自体も今の時代、企画自体難しいかもしれませんね。
長谷川和彦監督にはまだまだ新作を撮り続けて欲しいものです。
70年代の狂気と虚無を映し出す、ただならぬエネルギーの映画
家庭で原爆を作ってしまう高校教師。そんな荒唐無稽な設定にもかかわらず、リアルな空気感が漂う。劇中の描写には妙な現実味があり、「もしかしてこれは、本当に起きてもおかしくないのでは」と思わせる説得力がある。
しかし最大の謎は、彼の目的のなさだ。必死に原爆を作っておきながら、その使い道が「ナイター中継の延長」や「ローリング・ストーンズを日本に呼ぶこと」。あまりに馬鹿馬鹿しく、しかしそれがこの時代の“空虚な反抗”を象徴しているようで痛烈だった。
この映画は、70年代の社会のカオスと、それに抗う若者のエネルギーを強烈にパッケージしている。学生運動が終焉を迎え、全共闘が残した余熱が鬱屈とした虚無感へと変質した時代背景。そのなかで若者は怒りや違和感を抱えながらも、明確な敵を見失い、暴走と逃避を繰り返す。
主演・沢田研二の演技はどこか素人っぽいが、むしろその素人性こそが彼の持つ“市井のカリスマ性”を引き立てている。雑に扱われる原爆、カバンの中で揺れる放射性物質、そして逃げる警察とのカーチェイス。すべてが緊張感と滑稽さを共存させ、ただの娯楽作には終わらない。
自分自身はこの時代より少し後の“しらけ世代”に育ったが、この映画が描く混沌や怒りには、不思議と共感してしまう。
今、社会の理不尽さに対して怒りを燃やすことは少なくなったかもしれない。しかし、だからこそこのような作品が、自分のなかの熱を呼び覚ましてくれる。
映画を観終えた後、「このまま、何もしないで生きていていいのか?」と自分に問いかけたくなるような、静かだが強い衝撃を受けた一本。
熱狂的な支持の理由もわかる
色々と驚いた
アマプラでオススメとして表示されたので、予備知識ゼロで視聴。
予定調和の無い展開に驚いた。
視聴後、他の方のレビューを見て「太陽を盗んだ男」のタイトルは、映画のラストシーンから・・・・・なるほど。また驚く。
沢田研二
素晴しかった。気だるさと狂気、そして色気。当時の実力派俳優が脇を固める中の歌手であるジュリー、一歩も引けをとりませんでした。
菅原文太
こちらも絶品。ジュリーとは別ベクトルの格好良さがほとばしる。沢田研二とのクライマックスの対決シーン。そんな馬鹿な!というツッコミを超越する「爆発をさせたら駄目だ!!」という責任感、使命感の強さを感じました。 カーチェイス後の爆発シーンはあれは御本人??爆発と近すぎない???CGでは絶対出せない迫力。
池上季実子
昔から今も美人な方ですが、ちょっと石原さとみさんの雰囲気も漂う美しさ。80年代の軽さを感じさせる。素晴しかった。
伊藤雄之助
バスジャックの犯人。テレビ越しからでもあの狂気の顔つきと演技にビビった。凄みがあった
凄い作品。でも誰もが知っている「名作」にはなれず、カルト映画の名作と言われている。
テーマや撮影方法が攻め過ぎたのかな。
城戸誠の行動動機が弱かったことに加え、刑事と犯人の捕物帖が軸ではなく、原子力や当時の日本の空気感に対するメッセージ性が軸だったことがカルトとしての地位を固めたのかもと勝手に解釈。
久し振りに「うぉぉぉ!まぢか!!」と衝撃を受けた作品でした。
監督は才気溢れるアマチュアだったんじゃないかな
昔、”大地の子守唄”という映画が好きで、延々と映画館を渡り歩いた
多分、10回くらい観たかもしれない
併映が”青春の殺人者”
おのずとこちらも10回観たわけです
これも、印象深い作品だったなあ
これが、長谷川和彦の監督デビュー作で、次に監督したのが、この”太陽を盗んだ男”だった
そして、それ以降、映画を作っていないのに、大御所として大きな顔をしている不思議な人です
冒頭の太陽のシーンからワクワクさせられた
近未来SF映画っぽいのかな?と思ったら、なんとも、びっくりするくらいてんこ盛りの映画だった
まず、これは沢田研二のための映画だということ
人気絶頂のタイガースのボーカル
まだ、30歳だったんやねえ
色んなシチュエーションのジュリーが見られるお宝映画なのに、当時、見逃した女性ファンが多いのはご愁傷さま
ジュリーの百面相まで見れたのにね
そして、菅原文太との異種格闘技戦のようなわたりあい
これも凄かった
かと思えば
なんと、いかがわしい原爆の製作シーン
素人目に見てもオカシイ
あんな作り方だと即死すると思うんだけど
案の定、原爆病になってたけどね
池上季実子を挟んで
文太と恋のバトルをやってみたかと思えば、
カーチェイスをくりひろげ愛の逃避行
しまいには、道ずれ殺人で大爆破
ほんまに、てんこ盛り盛り
なのに、とってもわかりやすい
最近の何が起こったのかわからんような作品は見習って欲しいな
演出がうまいんだろうね
もう、この映画でやりたい事を全部やり尽くしたみたいな作品
昔、八神純子の曲を、アマチュアだと評した人がいた
彼女の曲一曲で私なら三曲つくれる
それくらい、内容が濃いという事
この作品、一作であらゆる映画を作ってしまったアマチュア
長谷川和彦はそういう人なのかもしれない
まあ、観客としてはお得間満載だね
もう、鬼籍に入られたスターが沢山いるのは時の流れを感じます
風間杜夫が若くて、オーラが全くない
タバコがハイライトばかりだったね
フィルター付きハイライトだった
オヤジはフィルターがついてない時からハイライトだった
あまり、いい思い出ではないけれど
時代を経て改めて今見ても、素晴らしい凄い映画であった。
1979年製作/147分/日本、配給:東宝、劇場公開日:1979年10月6日
1979年公開時に見てその斬新さ、及び時代性描写に大感激した映画。
改めて見て、原発侵入の際の静止画像も使ったリズミカルな映像、派手なジャンプや上部完全破損も有るカーアクション、お札が屋上から舞い散る百貨店ロケ撮影、等、なお新鮮さが維持されていて、ビックリ。
原発完成までの熱狂、支えてないと倒れてしまう様に思える高層ビルの人工性、凄い力を得たものの政府に要求するものを何も有しない虚無、都会の中で孤独な男女の共感と共闘など、公開時感じた時代の気分を描いた作家性は、今見てもなお健在。
冷静に今見てみて、皇居前のバスジャック撮影、国会議事堂への女装沢田研二の進入、科学技術館屋上での菅原文太との対決、首都高でのカーアクション、日本橋東急等でのゲリラ的撮影、すごいエネルギーを感じさせられる。なお、助監督が相米慎二で、助手が大学生であった黒沢清であったことは今回初めて知った。
やる気のない高校教師ながら原発作成に成功し、丸の内警察署捜査一課警部役の菅原文太と対峙する沢田研二の演技も、ギョウギョウしくなく実に自然で、素晴らしい。埠頭でラジオDJ池上季実子にキスした後、海に放り投げる演出意図は良く分からないのだが、当時は満たされた恋愛関係への拒否感と感じた覚えがある。
最初や最後の音楽は印象的であったが、作曲井上堯之で編曲星勝とか、へーそうだったんだ。
この映画でファンになった長谷川和彦監督、毎年毎年、新しい監督作を期待していたのだが・・・。
監督長谷川和彦、原案レナード・シュレイダー、脚本レナード・シュレイダー、 長谷川和彦
製作山本又一朗、プロデューサー伊地智啓、撮影監督鈴木達夫、照明熊谷秀夫、録音紅谷愃一、美術横尾嘉良、編集鈴木晄、音楽プロデューサー多賀英典、音楽作曲井上堯之、音楽編曲星勝、選曲小野寺修、助監督相米慎二、高橋芳郎、助手(進行係)黒沢清。
主演
沢田研二、菅原文太、池上季実子、北村和夫、神山繁、佐藤慶、伊藤雄之助、風間杜夫、江角英明、汐路章、市川好朗、中平哲仟、石山雄大、森大河、小松方正、草薙幸二郎、西田敏行、水谷豊。
感想メモ
ちょっと長く感じたけど、面白かった
撮影秘話を見ていたら、なんと皇居や国会議事堂でのシーンはゲリラ撮影らしい、屋上から金を撒くシーンもゲリラ撮影(偽札だけど)民衆混乱で撮影班が何人か逮捕されているという、時代を感じる作品
沢田研二演じる高校の物理教師、風船ガム食ってやる気なさげ、ずっと何か不満げな表情
金属プルトニウムを作る過程がやけに丁寧に描写されていて意外と面白い、暑さが伝わる
原爆作ったはいいが、何を要求するか決めていない、何がしたいかラジオで募集する、面白い
菅原文太、刑事役が似合いすぎる、かっこいい
最後の屋上でのアクションシーン!!不死身すぎて面白い、4、5回撃たれてもまだ立ち上がる、俺は犬だ!30年間この町を守ってきた犬だ!
その前のカーチェイスも圧巻、首都高ももちろんゲリラ撮影、車破壊、ジャンプ、爆破あり満足度高い
なんで原爆作ろうと思った??
この町はとっくに死んでいる、死んでいる人間を殺して何が悪い、殺したいのは自分自身?
これがあるからなんでも出来るというお守りのつもりか
原爆はアラジン魔法のランプ、相当ヤバいこと言ってる
最後はこの終わり方で正解だと思う
ツッコミどころ満載の映画…でもなさそう。衝撃のラストに背筋が凍りました
ジュリー(時代)がトラヴィスみたいなことやってるしw「バキューン!」「おまえは誰だ?」(笑)
そしてまた、バカ私が空脳してるし。バスジャック犯が、どう見ても大杉漣さんにしか見えなかったのさ(笑)時代考えろし!伊藤雄之介(特別出演)やし!
あのなぁ…ワイヤーカッター一本で侵入できるほど、原発のセキュリティーってガバガバなん?
えっとなぁ…国会議事堂って、妊婦の女装したら簡単に入れるん?
ほんでなぁ…あんな雨合羽よりも薄っぺらいビニール袋とガムテで隙間を塞いだヘルメット如きで放射能って防げるん?3日も経たんうちに死んでしまうんとちゃうのん?
って、まず思いました。勘違いしてちゃダメなので、調べることにしました。
国会議事堂の件は、こういうことでした。
「事前予約無しで誰でも無料で見学することができ、大人の社会科見学としても人気」だって。
プルトニウムの件も、いつものように知恵ブクラーの方にご助力を仰ぎました。
このようなお答えでした。(丸写し)
「プルトニウムの毒性はα線による長期的粉塵吸引が引き起こす発がん性ですから、3日とかいった短期間で死ぬことはありません。5年後やもっと後にがんや白血病で死に、被曝との関連が疑われるといったところです」
「プルトニウムは急性放射線障害を引き起こすほど強い放射線は出さないので、再処理によってプルトニウムを単離した後の加工工程では薄いガラスやアクリルの窓の付いたグローブボックスのゴム手袋越しに扱え、分厚い鉛ガラスやマニピュレーターを必要としません」
「防護衣の殆どは放射線を遮るためのものではなく、内部被曝を防ぐため、塵を通さない物なら何でもよく、専用品でも特別なものではなく隙間も普通のテープで塞いでいたりします」
な!なんだってぇぇぇーーー!!!!Σ(oдΟ;)!!
意外と大丈夫だったのですね。このツッコミの矛先はどこへ仕舞ったらいいんでしょうか?
でも国会議事堂のシーンは許可を得てのロケじゃなくて、隠し撮りゲリラ撮影だったのですね。ビックリだ!な!なんだってぇぇぇーーー!!!!Σ(oдΟ;)!!
きっと原発への侵入も、案外容易いのかもね。これもゲリラ的に。←それはない
でもね!これはちょっと言わせて!あまり詳しくはないけれど、銃器には興味あるから少し調べてみたさ。
木戸が交番の警察官から奪った拳銃。年代的にどうもニューナンブM60っぽいの。ここで何が問題かって言うと、木戸は確かに6発の銃弾を撃ってたさ。ところがニューナンブって拳銃は弾丸が5発装填なのさ。明らかに1発多く撃ってるさ。←重隅つつくなし!相変わらず銃声は「ズキューン!バキューン!」だし。古い邦画ってこのSEが苦手。美味しそうにハイライトを吸うシーンは好きなんですが。
非常に困ったことに本作、女装ネタの宝庫なんですよね。もうこの件に関しては触れないことにしたいのに…「私モロッコに行きたいの♡」(時代)だとか。そもそもジュリーの裸体や女装姿を頻繁に拝めるし。樹木希林さんが「ジュリィ~♡」(時代)って卒倒しそう。←これ、わかる年代の人にしかわかりませんよね。
そして「オカマだよ!こういう喋り方するんだよ!オカマの連中は!」←なんという決め打ち!w昨今のLGBTQ的に“オカマ”は立派な差別用語だよ!別に怒ってないよ!書きたかっただけなのさ!
ごめんなさい。またいつもの寄り道ばっかりですよね。
本作、どーしても文太兄ィが、いつ広島弁しゃべるのかが気になって仕方がなかったの。銃声が鳴るたびに、流血シーンがあるごとに、ちゃらら~♪ちゃらら~♪って“あの”劇伴が流れてくるような気がして仕方がなかったの。「時間がないんじゃ…時間が…」とか「爆破させる言うんなら今ここでさせないや。能書きはいらんよ」とか。返す刀でジュリーも「サツにチンコロしたんはおどれらか!」「あンたらもメシ喰えんような体になってもらいますけん!」って言ったり言わなかったりw←寄り道!
そうそう、標準語の文太兄ィがしれっとステマしてるんですよね。「日立のビーバールームエアコンってやつがいいらしいぜ」って。協力にも協賛にもどこにも日立のクレジットないのに。
物語もクライマックスのカーチェイスシーンが半端なく力入ってるんですよね。邦画でこれほどの規模の物、見たことないです。言い過ぎでもなんでもなくて、まさに現代のハリウッド級です。
オーラスの文太兄ィ、血塗れの渾身の演技がまさに圧巻でした。
そして、あのラスト。異次元級の不穏さ満点に背筋が凍りました。
本作を観終えた時に思ったこと。「これってアメリカン・ニューシネマの日本版を撮りたかったんじゃね?明らかにそうだよね」ってこと。
たったこれだけの感想を書くために、1800文字弱の茶番続けてきたさ。
いろいろすごかったけど、
だーいぶ前に見たことあったけど、改めて見てみた。
「こんな展開で、こんなに長かったっけ?」ってのが見たあとの感想(笑)
なかなかに主人公の変わりもんのキャラの芝居がクセありすぎて目にもつくけど、冒頭の催眠ガス?のスプレーのくだりやらバスジャックの展開も、なんなんだかというかんじで、それも時代を感じた。
そのバスジャックのくだりは時間とってたわりには、そのあとの展開にそこまで関係なかったような。
だいぶ前に見てみてから、その時の記憶がなく、初めて見た感覚。
それでも個人的には、なんか「なにが言いたい映画だったんだろう」、「あ、結局爆発しちゃったのか?」と、「えええー。。。」ってなかんじだった。
ドロボーあり、カーチェイスあり、タブーあり、銃撃戦あり、ハチャメチャではあるけど、「その時代でよく作った」というのは伝わる。
こういう映画なら最後は爆破解除して無事に終わるもんでもあろうに、その終わり方もそうだけど、結局ストーリー全体としてなにがしたかったのか、国や政府が大がかりに絡むでもなく、なにかメッセージ性があっての内容でもなく、ヤケになってるだけの話で終わってしまい、んー、、、というかんじ。
個人的には、主人公の長髪が終始気になって、汗かいて暑いだろうし防護マスクかぶったりもするのに、短く切ればいいのに、とも思ったり(笑)
あと、ボイスチェンジャーでのセリフは非常に聞きとりにくくてわかんなかった。
ただひとつ、池上季実子はかわいかった(笑)
でも彼女の登場、立場、役割はストーリーにいるか?(笑)
ちなみに、この映画を知ったきっかけは、今はカネなくてトンズラしてしまったかつての知り合いからの紹介だった。
この映画というとそいつを思い出すけど、今ごろ彼はどうしてるんだろう(笑)
沢田研二、かっこいい
1979年の作品ということなのだろう、原爆やプルトニウムに対しての意識の軽さは結構違和感がある。平和ボケなのか、裏を返せば今がより物騒な世界なのか。
シニカルで鬱屈とした空気感が日本を覆っていた時代、原爆を一教師が作り、それを使って権力を敵に回す痛快感は確かにあって、それがこの映画のいいところだろう。
20代の頃ビデオでこの作品を見たが、「ローリングストーンズを日本に呼ぶ」という現実的な要求と、菅原文太のしつこさがすごかったことを記憶している。
改めて見ると、突きつける要求も場当たり的で、そこには何の意図もない。バスジャックした男の天皇との狂気的なほどの面会要求との対比がそれを際立たせている。
今見ると全編空虚感が漂う作品だ。
しかし菅原文太演じる警部の強さとしつこさは度を超え笑えるほどで、これは後のターミネーター級。冒頭で、沢田研二の役どころを明確にするカットも冴えていてかっこいい。
カーチェイスはきっとこの頃全盛で「太陽にほえろ」バリで懐かしい。
ラストシーンはチープな「ドカーン」という音ともに黒にフェードアウトする。それまでの原爆、核のイメージが白のハイキーなトーンであることを考えると、ラストは原爆は不発であることを示唆しているのか。
チンケ
チンケ極まりない
昔ヴィデオでビール飲みながら、小さいテレビで見たけれど、途中で寝てしまったような記憶。今回ネットフリックスで観た。当時、パックインミュージックで
林美雄がエキストラを集めていたななんて思いだした。のっけから沢田研二がラッシュアワーで電車の窓に押し付けられ顔がゆがむカットのわざとらしさや嘘っぽさが、全編にわたる。展開、段取り、セリフ、がチンケ、不自然、幼稚、めちゃくちゃだ。笑ってしまった。よくこれで、公開当時、くそみそに批評されなかったものだ。これは、ひどい。これが1979年キネ旬の2位だって?ウィキペディアを見ると、伝説の映画になっているようだ。こりゃあ、駄目だ。長谷川和彦もこれ以後、撮っていない。
展開もセリフも演出もチンケで不自然。へたな学生映画だ。
山手線各駅停車
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