劇場公開日 1956年5月17日

「【お互いに想い合っているのに、正直になれない男女間に起こった悲劇。今作は”石原裕次郎、衝撃のデビュー作”と言われているが、端役であり、殆ど出て来ません・・。】」太陽の季節 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0【お互いに想い合っているのに、正直になれない男女間に起こった悲劇。今作は”石原裕次郎、衝撃のデビュー作”と言われているが、端役であり、殆ど出て来ません・・。】

2024年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

■大学生・辰哉(長門裕之)は満たされない青春のエネルギーをボクシングとナンパとケンカにぶつける毎日を送っていた。
 ある日、竜哉は仲間と銀座でナンパした女子大生グループのひとり、英子(南田洋子)とベッドを共にする。
 やがて竜哉は、英子から本気で愛されるようになるのだが、竜哉は彼女に冷たい態度を取る。

◆感想

・石原慎太郎の原作がそうなので、何とも言えないが石原のデビュー作品である今作が文壇に波風を立てた事は事実だそうである
 それは、劇中でも描かれている通り、内容が倫理性に欠けるからである。
 だが、「太陽族」なる戦後の若者の生き方を反映しているとして、賞賛もされている。
 事実、芥川賞を受賞している。

・竜哉の妊娠した英子に対する煮え切らない態度には、観ていて腹が立つ。

<ラストの英子の葬儀のシーンで、英子の遺影に対して竜哉が石を投げるというのも、彼の屈託した想いなのだろうが、倫理的に許される行動ではない。
 今作、鑑賞後の不快感はナカナカである。>

NOBU