大地の子守歌のレビュー・感想・評価
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壮絶な話だった
・お遍路のシーンから始まって、おりんが目が見えなさそうにしているけど、闊歩してるから違うのかなと思ったら右目が失明で左目がぼんやりしか見えないという事で、やっぱりそうだったんだと後半で思った。
・曽根崎心中の時にも感じたことだけど、全員、勢いよくしゃべってるなぁって思った。
・捨て子?のおりんと老婆の二人家族で早々に老婆が亡くなって山中の村で天涯孤独になっていた。老婆が亡くなったことを許容できなかったのか、村の人間にばれたくなかったのか、どっちだったんだろうと思った。けれど、おりんなら一人でもやっていけそうな生活力を持って居そうだなぁと思った矢先、人買いのおっさんがおりんをだまして島の女郎屋へ売られていった。情報の早さと非情さと島なので逃げられないようにしている事が怖かった。
・女郎たちが島の暮らしに順応しているように見えた。ああいう状態で暗くならずにいられるのが凄いなと思った。
・自分にはわからないルールが時々でてきて混乱した。おりんがお客に水をぶっかけた時だったか、女郎として働かないと反発した時だったか、直後に身体中に血まみれになるほどの拷問をしていた。島のルールを体に教え込むっていう意味合いだったのかもしれない。だとしたらとても不愉快だった。しかし、あそこまでやることないだろうにと思った。
・たぶん、好きになった男の子に棒で殴られて蹴られててかわいそうだった。
・最後、たぶん性病で目が見えなくなったおりんには島の暮らしは異常で、地獄だったんだと思って、ほっとした。どんな環境でも前向きに、順応できないことがあるよなぁっていう。お遍路してたら治るだろうっていうことでしていたのだと思うけど、希望の先がお遍路って言うのが何ともいえなかった。
とにかく本作は原田美枝子の凄さを知る事にこと最大の意味があると思います
1976年6月公開
原作は1974年の素九鬼子の小説
主演は原田美枝子
当時18歳
既に数本映画に出演していましたが、主演は本作が初です
彼女自身が原作を読み主演を熱望したそうです
この年の10月には「青春の殺人者」にも出演して、彼女を強烈に印象づけています
本作の主人公おりんは、強烈にエキセントリックな女性であるので、演じる原田美枝子も相当なオーバーアクションなのは致し方ありません
むしろ18歳でこの役をやり抜いた根性が凄いと感嘆します
彼女の本作以降、どんどん大女優になっていくのも納得できるものです
時代はおそらく大正か昭和の始め頃、四国愛媛の山奥で祖母と二人で暮らす13歳の少女が祖母の死後、騙されて瀬戸内海の御手洗島というところの遊廓に売られるというところから始まるお話
とにかく本作は原田美枝子の凄さを知る事にこと最大の意味があると思います
よかった
山でお婆さんと暮らす原田美枝子が、人買いにだまされて、島で女郎にさせられる。
一円も借金なんかしていないのに、借金漬けみたいにされてすごく理不尽だった。
そんな原田美枝子は山育ちで非常にピュアで、あどけない表情がとても可愛らしかった。体力が尋常じゃなく、反抗的で口が悪くて、罵声がいちいち決まっていて矢吹丈みたいですごくかっこよかった。
彼女が歯を食いしばって頑張るところは健気で涙ぐましいのだが、オレがもし客だったらと考えると、あんな変な髪型や態度は受付られない。漁師のイケメンの青年も迫られてさぞ困った事だろう。
全然知らない映画だったけど、すごく面白かった。
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