大悪党のレビュー・感想・評価
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ブラックジャックかっ
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映画と言うのは2種類ある。一つは、主人公が最初から最後まで一貫したキャラであり続けるものを。もう一つは、主人公のキャラが途中で変わってしまうものだ。あの時、あの感じだった主人公が、たった一時間かそこらの間に、こんなふうに変わってしまって・・というのが、映画の中で見られるのは。見ている途中でも、見終わった後でも、不思議な感じがするものだ。そして、この映画もそんな感じだった。
この映画で一番面白いのは、絶望的になった女性の沈んだ雰囲気と、その直後にしゃべりだす弁護士の楽しくてたまらないといった生き生きとした表情だ。この対比がとても面白いものだった。最後にどんでん返しみたいなものがあって、主人公が大ピンチに陥るかと思ったけど、それもなくて。まあ、何ていうか、安心して見られるというか。そういう映画だった。前半がひどい。始まり方で、正直、見てるほうも心をかき乱されたので、後半はこんな感じでバランスが取れて良かったのかもしれない。
増村保造の数ある映画の中で、最も痛快な作品であろう。いや、唯一か?前半部分がちょっとアレなので、これは配信されることは永久に無いかもしれないな。DVDを買いましょう。
ちょっと気になって調べてみたけど、ブラックジャックが始まったのはこの映画の五年あとですね。絶対キャラクター作りに影響してると思うな。
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