「ちょっとどうかしてる「キモチワルイ…」トラウマ映画。そして私の原風景。」REVIVAL OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に 野球十兵衛、さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ちょっとどうかしてる「キモチワルイ…」トラウマ映画。そして私の原風景。

2024年2月7日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

難しい

夕暮れに砂山を踏み潰す
なんか自由律俳句みたい(笑)

私ね、ずーっと昔の物心ついた時ころから、それと同じ景色を、たびたび見てきたんですよね。
何かのスイッチが入った時(切れた時?)に肝心なところで拗ねちゃって、それまで一生懸命作ってきた人間関係を全部、自分でぶち壊しにしちゃうの。
だから、この作品の夕暮れの公園でのシンジ君のシーンで胸を抉られたの。自分の中のヤなとこ見せられたよなぁ…と思って。
幸い今のところ、こちらのアカウントではそのような気配はないのですけれど。それがいつまた来るのかと思うとビクビク、ヒヤヒヤするの。

この作品って庵野さんが一番病んでいらっしゃった時の作品じゃないですか。
予告編とポスターには「だから、みんな死んでしまえばいいのに…」なんて物騒の極みみたいなことがエヴァ明朝で、でかでかと書かれてるんですよね。
だいたい予告編からして、かなり狂ってたじゃないですか。最後のカットには“この作品はアニメーションです”って断り書きまで添えられているし。
「えっなんですかこのホラー映画は?ガク((( ;゚Д゚)))ブル」みたいだったじゃないですか。あの予告編。
ある意味それ正解。旧劇エバーって完全にホラーでしたもん。
病むのは勝手だけれど、道連れにしないでくれる?って後に思って。
この作品観た当時は、まさか私まで病んで人生転落するなんて思ってもみなかったの。
奇妙なことに、鬱って伝染するんですよね。この作品がトリガーじゃなかったのは勿論なんですが。
公開当時に観に行って「なんかすげぇヤなもん観ちゃったよ…」のインパクトが強すぎて。後にDVDでも鑑賞して。2021年に再上映があった際も劇場に観に行ったんですね。だから決して嫌いな作品ではないの。
何故か?定期的に観たくなる中毒性あるんですよ。ヤな画面なのに。

書いていなかったレビュー書くにあたって、再度DVDで鑑賞です。おゝこわいこわい。
オープニングロゴが長いの長くないのなんの。
①KADOKAWA→②TV TOKYO→③SEGA→④PRODUCTION I.G→⑤MOVIC→⑥STAR CHILD→⑦東映→⑧GINAX→⑨映倫 の9連発ですよ。その間、実に1分ちょっともあるんですよ。
これ、きっと「おまえら心の準備しておけよ」というメッセージにも思えて。映倫のR指定は特になかったんですね。内容はともかく、描写的には+18指定でもよかった気がしますが。(例のアレとか)
心の準備ができていなかったヲタクさんへのビックリドッキリカット?もあったじゃないですか。
どこかの劇場の大勢の観客を映し出していたアレ。からの、トドメの「キモチワルイ…」でしたもん。
アンタ!どんだけ他人が嫌いやねん!どんだけ世界が憎いねん!って思うラストだったわけです。

病み絶頂期の作品だけあって、まさに狂人の作品って思ってるの。庵野さん、ごめんなさい。
なんであんなの見せるかなぁ…の、シンジ君の“例のアレ”。(*´Д`)ハァハァ→「最低だ…俺って…」って!リアル現実どころか(当たり前)、作り事の映像でもあんなの見たことないよ!そんなの見たくないよ!やっぱり狂ってるよ!アタオカだよ庵野さん!あんた狂ってるよ!最低だよ!←ひでぇ言いざま…
あんな絵コンテ渡されたスタッフの狼狽っぷりは、どれほどのものがあったでしょうか。「カワイソウ…」
絵面でも弐号機の活躍からの、捕食解体シーンの作画。穏やかじゃなかったでしょ。アスカの表情…完全に狂ってるよ!マジキチだよ!あれ作画監督誰だよ!
臓物とか描かせるなし!少年たちのゲーム世界では、一応、憧れのスパロボ扱いなんやし!
ラストで主人公がヒロインの首絞めて終わるって、なんやねんなそれ!

頭悪いから、いくら考えてもわけわかんないのが「人類補完計画」
「人類が幸福になるための一大プロジェクト」という認識でいいの?なら、幸せなラストの『シン・エヴァ』に着地させた庵野さんご本人は補完されたって思うけれど。投げっぱなしにされたこっちは、なーんも補完されてないよ!責任とってよ!
そんな感じだから、お話に突っ込んだことに関しては語れることが何もないの。「アタマワルイ…」

そんなこんなで、この映画って評価に大変悩むです。
好きか嫌いかの二択で言うとしても、境界線が非常に曖昧なんですよ。
「ヤなもん見せられちゃったなぁ…」って不快感が本当にイヤだったかというと、中毒性を認めるくらいだから、そうとも言い切れなくて。
かと言って、お話から得たものって、その不快感しかなくて。観念的すぎるから、バカ頭フルに回しても、伝えたいことがわかんないの。
「面白いから見て!」なんて他人にお勧めなんて絶対にできなくて。
できることなら、触れたこと一切を忘れたくなるような、そんな禁断の作品。
同様のものを映画で挙げるなら『バリゾーゴン』かな?コミックなら、山野一の『四丁目の夕日』みたいな感じかな?これらもたいがい中毒性あるんですけれどね。
う~ん…結論は…ヤなもん見たさで、結構私のツボだったかなぁ。
あつ!そうだ!きっとアレだ!不快感が裏返って、そのまんまが点数に反映されてるんだ!そんな感じ。
この映画、自分自身の中でさえ、こんな評価なので、他の方の評価が大変気になるんですよね。
後ほど、興味深く読みに伺いたいと思います。予想では賛否の落差が大きいと思うです。

毎度毎度「ロクデモナイ…」レビューだなぁ…

野球十兵衛、