「戦いの描写は物足りない」十三人の刺客(1963) Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
戦いの描写は物足りない
総合70点 ( ストーリー:80点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:60点|音楽:65点 )
絶対的身分制度の下で不条理がまかりとおる時代の、侍の意地と厳しい生き様が描かれる。
そのような物語はなかなか良いと思うのだが、戦いの場面の殺陣はもう一つ迫力に欠ける。覚悟を決めた剣の達人を揃えたはずなのに、いくら真剣勝負が初めてで緊張しているとはいえ、大勢を相手にただ刀を適当に振り回すだけの素人のちゃんばらはいただけない。いくら準備に時間をかけて仕掛けを作って奇襲攻撃をしているとはいえ、四倍の数の精鋭を相手に戦うのだから、もっと迫力のある演出で観たかった。前半の状況の描写は悪くなかったが、後半の戦闘の演出は古さを隠せない。
それと登場人物の背景の説明や描き分けが弱い。13人の刺客も多くはその他大勢役になってしまっている。
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