「大林作品かと思った」四月怪談 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
大林作品かと思った
小中和哉監督は大林宣彦監督の映画に影響を受けて映画業界に入ったという(いわゆる大林チルドレン)。フィルムもそうだし、アイドル映画としてもファンタジー映画としても大林ワールドそのものといった雰囲気でした。
死んでしまった国下初子(中嶋朋子)が先輩幽霊に「今なら身体に戻ることができる」と言われるものの瞬間移動などを使い幽霊の楽しさを覚えてしまう。そして死因そのものも廃工場で鉄材の下敷きになったと思わせておいて、それが勘違いだったとも告げられる・・・
初恋の相手・津田沼には素っ気なくされるが、初子には霊能力があるんじゃないかと隣のクラスの夏山登(角田英介)からはESPテストを受けてくれと付きまとわれていた。気がかりだった廃工場に捨てられていた仔犬の世話を夏山の部屋へと現われた幽霊の初子。彼には幽霊が見えたのだ・・・そうしてる間にも通夜が終わり、憧れの津田沼には振られたような気がして、自暴自棄になっていく。
人生の目的とは何なのか?人間一人では生きていけないなどと弦之丞に説得されるなど奥の深さも見せてくれて、若くして死ぬことの虚しさを伝えてくれる。なかなかの良作でした。そんな作品の中、ひとつの疑問点・・・タイトルの意味は?葬儀の案内板には5月となっていましたけど・・・
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