劇場公開日 1964年4月29日

潮騒(1964)のレビュー・感想・評価

全2件を表示

4.0あまちゃんの「潮騒のメモリー」は本作の伝説のシーンをモチーフにしています

2020年9月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

傑作です!
19歳の吉永小百合
少女の面影のままで、本作では清純でありながら、エロチックなシーンをこなします
あの伝説というべき有名な焚き火の「火を飛び越えてこい!」の名シーンです

NHKの朝ドラで超人気になった「あまちゃん」で、重要な劇中歌として歌われる「潮騒のメモリー」は本作のそのシーンをモチーフにして歌詞に取り入れています
そもそもあまちゃんでの海女も、吉永小百合の海女シーンがある、本作からの由来であると思います

伊勢志摩の離島の漁村の暮らしを現地ロケ、海上ロケにより活写しています
漁師達のタコや伊勢海老の漁の様子や、島の浜と急斜面にそっている漁村と神社の様子
どれも楽しめる光景です

ただ主人公の二人はあまりにも都会的な雰囲気を持っているため、どうしても島の人間には見えないことだけが残念なところ
それでも吉永小百合は島の女性らしく真っ黒に日焼けしています
メイクによるものだけとは思えないです

海女で母役の清川虹子、頑固爺役の石山健二郎の名脇役ぶりは素晴らしいものがありました

クライマックスの嵐のシーンに続く、大団円の清々しいカタルシスは気持ちの良い余韻が残ります

公開当時の併映は石原裕次郎と浅丘ルリ子の「夕陽の丘」
なんて豪華で強力な番組だったのでしょう!
この併映でも本作の方に軍配が上がると思います

コメントする (0件)
共感した! 1件)
あき240

2.5海に生きる人々の島の生活感が希薄

2014年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

幸せ

総合50点 ( ストーリー:60点|キャスト:60点|演出:50点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )

 私は未読だが三島由紀夫の有名な同名小説が原作で、しかし演出が下手なのか物語の流れは平凡に感じてそれほど印象に残るものではなかった。この作品にのめり込めなかったのは、この時代の島の漁師や海女といった、海に生きる人々の独特の生活や価値観といったものが作品中で上手く描かれずに希薄に思われるからだろうか。三島本人は、舞台設定の際には社会から離れた海の町を色々と調査して書いたらしいが、観ていてどうにもそのようなものが伝わってこなくて、どこにでもある若者たちの古いだけの恋愛劇の域を出ていない。吉永小百合の若いころの映画を初めてみたけれど、こちらも特に新鮮さもなく平凡だった。短い作品だけど、それでも時間が長く感じた。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Cape God