劇場公開日 1964年4月29日

「海に生きる人々の島の生活感が希薄」潮騒(1964) Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5海に生きる人々の島の生活感が希薄

2014年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

幸せ

総合50点 ( ストーリー:60点|キャスト:60点|演出:50点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )

 私は未読だが三島由紀夫の有名な同名小説が原作で、しかし演出が下手なのか物語の流れは平凡に感じてそれほど印象に残るものではなかった。この作品にのめり込めなかったのは、この時代の島の漁師や海女といった、海に生きる人々の独特の生活や価値観といったものが作品中で上手く描かれずに希薄に思われるからだろうか。三島本人は、舞台設定の際には社会から離れた海の町を色々と調査して書いたらしいが、観ていてどうにもそのようなものが伝わってこなくて、どこにでもある若者たちの古いだけの恋愛劇の域を出ていない。吉永小百合の若いころの映画を初めてみたけれど、こちらも特に新鮮さもなく平凡だった。短い作品だけど、それでも時間が長く感じた。

コメントする
Cape God