劇場公開日 1985年4月13日

「大林監督を偲んで」さびしんぼう ミカさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5大林監督を偲んで

2020年9月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

幸せ

父が映画好きだったので、大林監督の作品を鑑賞したのは小学生の時。特に尾道3部作である『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』は大のお気に入りで、父と一緒に尾道を訪れたこともあります。

今作はもう何回目かの鑑賞ですが、大林監督を偲んで改めて大林作品を見直しています。

とにかく、監督はとてもロマンチスト。『異人たちとの夏』でも若き日の母親と主人公が同じ時を過ごしていましたが、今作もそれは同じ。監督は、一生自分とは恋愛関係にならない母親と作品を通して恋愛しているのかな?と思います。それくらい、愛しているのですね。

35年も前の作品なので、今鑑賞すると?なところもあり評価は色々と割れていますが、私はこの時代の尾道の風情と文化を残した貴重なフィルムだと思います。『奥ゆかしい』が分からなければ、百合子みたいな子と言えばいいかもしれません。

別れの曲を初めて聞いたのも、今作です。小学生ながらとても悲しい気持ちになりましたが、今では大好きな曲です。監督のおかげですね。

『男の子っていつでも母親に恋してるものなのよ』

ミカ