新座頭市物語 笠間の血祭りのレビュー・感想・評価
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生まれ故郷の笠間
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20数年ぶりの故郷。ほとんどの人は市のことを覚えていない。たいそう歓迎されている新兵衛(岡田)と大違いだ。市の方は覚えていて「新ちゃん」と声をかけるが、新兵衛は知らないと突き放した。村はずれの地蔵の筋で出会ったおみよ(十朱)が同じおシゲおばさんの乳をもらった仲だと教えてくれた。彼女の父親作兵衛(志村喬)も市のことをよく覚えてくれていた。
新兵衛の本当の狙いは親分・加賀田の岩五郎(遠藤辰雄)、代官・林田権右衛門(佐藤慶)と組んで年貢米の舛目をごまかして儲けようとしていて、さらに村人のお咎め金を立替える代わりに石切り場の採掘権をも手中に入れようとしていたのだ。そんな折、石切り場で爆発事故が起き、大勢の死傷者をだし、名主の庄兵衛(土屋嘉男)が自殺した。村を出て行こうとしていた市は話をつけるために岩五郎の賭場へと乗り込む・・・
十朱幸代が一応のヒロインなんだろうけど、父親が殺されたというのに悲しむ間もなく新兵衛の夜伽の相手をさせられそうになる。なんだか添え物のような扱いで感情移入すらできない。その反面、不良グループ(?)の紅一点ユリ役の横山リエは良かった。冒頭部分から彼らに付け回され同宿してたのに、次第に座頭市が気になる存在になっていった女を見事に演じていた。その横顔が色っぽい・・・彼女の出演作をもっと見たくなった。
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