座頭市鉄火旅のレビュー・感想・評価
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闇の中に浮かび上がる座頭市の圧倒的なカッコよさ
なんだこれ?
スゲェ、カッコイイじゃん!!
というのが正直なところ。
子どもの頃、座頭市はもちろん知っていたし、みんなでチャンバラごっこをする時にはマネしてたし、その時だって子ども心に、カッコよさを感じていたのだと思うが、映画としてキチンと向き合ったのは、今回が初めて。
こんなに闇が深く描かれていたとは知らなかった。今のドラマではあり得ないくらい、灯火のわずかな光に照らされて浮かびあがった、勝新太郎の顔が持つ圧倒的なインパクトに痺れる。
話の流れや背景については、エピソードごとの場面場面で、説明セリフを端的に用いて、スッと観客に飲み込ませてから、魅せる殺陣の部分は、たっぷりと間や緩急をとって最大限に盛り上げる。もう「なんてスマートな!」と驚いてしまった。
昭和の大スターここにありを、心から堪能できる作品だった。
水前寺清子や、東野英治郎、藤田まことなど、懐かしい面々が観られたのもうれしかった。
BS12で鑑賞。次回も楽しみ!
かっこいい殺陣!多分、アニメよりも日本映画の誇れる特徴だと思う。
人情が正義の為に発揮される。
座頭市も正義の味方。なんか、生温いが仕方ない。悪い奴がのさばる映画を、わざわざ作る事もないからね
『目がないから目が回らないんだよ』?
若い頃の水前寺清子。演技力はそれほどでもないが、「いっぽんどっこの唄」の歌がかなりいい。
鉄火場でイカサマの裏をかいて稼いだあと、うどんの屋台で知り合った鍛冶屋の仙造(東野英治郎)に仕込み刀を見てもらうと、その刀を作った下野の刀鍛冶の弟子だという。今まで、何人も斬ってきたおかげで寿命が近づいていて、あと一人斬ったら折れてしまうと教えられた。大切な仕込みを仙造に預け、堅気の道を歩むことを決心する座頭市・・・
仙造の紹介で旅籠の下野屋であんまとして働くことになった市。そこの娘お志津(藤村)は死んだ庄太郎の娘だったのだ。ところが、仙造、お志津本人から、実はお志津は仙造の娘であることを聞かされた市。お志津は義理の弟・清吉(青山)を庄太郎の跡目を取らせたいあまり、市に相談にきたのだ。清吉はヤクザ稼業に興味はない。この跡目相続は岩五郎も煙たがってたことから、お志津は桑山に奉公に出され、清吉は暗殺される・・・
この緊急事態、市はお志津を呼び戻すべく桑山のもとへ向かおうとするのだが、仙造は一家に殺され、彼が20年ぶりに作った刀も盗まれてしまう。市は寿命のきた自分の仕込みを持って出かけるのだった。
ストーリーはさほどでもないが、シーンそれぞれがしっかり出来ている作品。全体的に怒りに満ちた勝新太郎。藤田まことも要所要所で笑わせてくれた。
市と刀
シリーズ15作目。1967年の作品。
烏が不吉に鳴く下、足利に帰途中何者かに斬られ無念にも息絶えた男を看取った後、偶然目的地が一緒の陽気な旅芸人一座と共に、市は足利へ。
町は横暴なやくざが幅を利かせ、早速市はいかさま博打で大金をせしめる。
屋台で一緒になった老人と意気投合。そこへやくざ共が襲撃するが、いつも通り仕込み刀で瞬殺。
すると老人が刀をよく見せて欲しいと、自分の家へ招く。
その老人・仙造は元鍛冶職人で、何と市の刀は仙造の師が造った名刀。
しかし刀はすでに限界で、後一人斬れば折れるという。
折れるまで斬るか、それとも…。
市は刀を置く。
仙造の薦めもあり、堅気になる事も決意する…。
前半がいつもと違って面白い。
初めて仕込み刀にフィーチャー。バッサバッサ悪人共を斬りまくってきたが、無敵の武器なんてある訳ない。寿命はある。
苦楽を共にし、危機を乗り越え、コイツに何度も命を救われた。
市と刀の関係にしんみりさせられた。
宿場で得意の按磨として働く市。
男勝りのお志津が切り盛りする。
奇遇にもお志津は、市が道中看取った男の養女。さらに驚く事に、お志津の実父は仙造。
お志津は知らず、仙造は名乗り出ず、一筋縄ではいかない訳ありの人間関係。
やくざと見廻り役がやりたい放題。
見廻り役がお志津に色目を使い、仙造に名刀を造らせようとする。
やくざはお志津を拉致し、お志津の弟を殺し、仙造までも…。
仙造の家で預かってくれていた刀を手にする。後一人斬れば折れる。
が、その刀は…。
東野英治郎がさすがの名演。
藤村志保が凛とした美しさとしおらしさ。
チョイゲストでは、旅芸人の水前寺清子が歌声をサービスし、藤田まことがコミカル・シーンを請け負う。
クライマックス、樽の中に入れられグルグル回されるも、「回る目がねぇ!」と啖呵を切って、悪党どもを斬り捨てる大殺陣がハイライト。
後半はいつもの座頭市映画となるが、個人的には市と“相棒”の物語であった。
仙造が研ぎ、再び命を繋いだ“相棒”と共に、堅気になれぬ男の旅は続く。
藤村志保が可愛い
2021年6月4日
映画 #座頭市鉄火旅 (1968年)鑑賞
15作目
賭場でのシーンが一番面白いかも
切った張ったのシーンもいいけど、見えないのに見えてる人間より凄いところが魅力なんだよな
BSフジ。 チーターの歌から始まる。おっと藤田まことだ。みんな若い...
BSフジ。
チーターの歌から始まる。おっと藤田まことだ。みんな若い。東野英二郎がいい役だ。
悪党がわっかりやすい。そいつをバッタバッタと斬っていく盲目の勝新、かっこいいではないか。
ザ・時代劇って感じで楽しめた。
あんまのシーンが最高、むちゃむちゃ下手やん、爆笑です。
様式美
安定の座頭市。相変わらず面白いです。
これまで何人もの敵をなぎ倒してきた座頭市。
その強さは、居合の腕だけではなく、その名刀のおかげでもあった。
本作では、その刀に寿命が来てしまう。刀を捨て、カタギとして働く座頭市。
さてどうなるのか?!・・・この設定自体がこれまでにないパターンでした。
本作ではうどん食いながら敵を斬ります(YouTubeにある名シーン)。
今回の悪役も汚い奴なんだ。
ひたむきに働く兄妹の全てを奪おうとするクソ野郎。
これに対して座頭市の怒りが爆発。
結局「やっぱり俺はカタギにはなれねぇ!」と言って、殴り込む。
ラストは「雪」の舞う「夜の宿場町」でのバトル。
何度観てもこの組み合わせは良いものです。
本作で15作目。愛着が湧いてきたというのもあるのですが、毎回、勝新太郎の座頭市としての魅力が増しているところが凄いです。座頭市は、サスペンスやチャンバラシーンは意外と少ない。何の変哲も無い日常シーン(話す、食べる、歩く、座る)や、日本の風景の撮り方で魅せてくるんだよね。これが様式美というものだと思う。
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