「あなたも私も殺人狂!?」殺人狂時代 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
あなたも私も殺人狂!?
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 カルト的人気を誇る名作! 東宝上層部の意向で一度はお蔵入りになるも、紆余曲折を経てひっそりと公開された本作。その後リバイバルなどで人気を獲得し、今や岡本喜八監督の奇作として知名度もある…。待望の初鑑賞でした!
 東宝上層部が公開に尻込みしたのも頷ける…。かなりトリッキーな作品でした。これまで観て来た岡本喜八監督作品からは想像も出来ないほどの奇作ぶりでした(笑)
 ストーリーと世界観はかなりブッ飛んでいましたが、戦中派を自称する監督ならではな、戦争への怒りは込められていました。そこはブレない…。さすがでした。
 “大日本人口調節審議会”の首領溝呂木が語る殺人哲学―人類が本能的に望んでいるものが大量殺戮であるが故に、この世から戦争は無くならないのだ…。なるほど! それはつまり、誰もが殺人狂になってしまう可能性を持っていると云うことですよね??? ―私も。それにあなたも。…
 「ジョン・ウィック」シリーズでも個性的な殺し屋たちが登場しましたが、本作でもそれに負けず劣らず、否それ以上のインパクトを持った殺し屋たちが次々に桔梗の命を狙って来る!
 標的の桔梗でさえ、得体の知れない男! 水虫持ちでド近眼の冴えない中年男かと思いきや、殺し屋の魔の手を“偶然”と云う神がかったスキルで回避。かと思えば、変装を兼ねて見違えるような男ぶりになってからはド近眼を忘れて、キレキレのアクションを披露! これはまさに溝呂木の殺人哲学を証明するかの如くな覚醒! いったい何者だよあんた!(笑)
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