ゴジラ×メガギラス G消滅作戦のレビュー・感想・評価
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スゴくもったいない
最初のゴジラの登場シーンとか今までで一番迫力が あったしカッコよかった。 スゴく期待出来たんだけど、 やはり人間パートが変過ぎると言うか、 謎過ぎてついていけなくなってしまう。 最初の帽子の中でカレー作る技術が、 とてつもなくスゴいことなのに 子どもたちが「なんだ、そんな事か」ってそっけなく 技術が飛んでも発達した近未来かと思ったら 特にそんな事もなかったり 大阪が首都とか ブラックホールを作ってゴジラだけ消すとか 大人が見るとソワソワしてしまう設定が たくさんあった。 個人的にはスーツゴジラとCGの相性は悪いと思う。 ちゃんと融合出来てない気がしました。 CGを合わせる事でちゃちくなってるような マイナス効果になってる気がして残念だった。 ゴジラの見せ方のクオリティは毎度上がって期待させる ものがあるので、人間パート、脚本にもっと力を入れて欲しいと思いました。
ミレニアムシリーズの快作
ミレニアムシリーズ第二弾。 ゴジラミレニアムが???的な出来だったため、興行収入を大きく下げたが、本作は非常に良くできている。 人間側もキャラが立っており、メガニューラの不気味さ、ディメンション・タイドなどホラー、SF要素がバランス良く散りばめられとても良いストーリー展開となっている。 怪獣王にケンカを売ったメガギラスが呆気なくやられる展開も良い。 ただ、VSシリーズと違い、終始緊張感のない闘いだなぁという印象も。
本作の功績は、面白い怪獣映画はオタクにしか良いものは撮れないことをハッキリとさせたことです もっと高く評価されてよいと思います
2000年12月公開 素晴らしい! 断然支持します!面白い! これくらい弾けた設定だからこそ新鮮なゴジラの物語を作れたと思います 監督は手塚昌明 この人はモスラ2、モスラ3でチーフ助監督を勤め、遂に本作で監督デビューという人です それも東宝の金看板ゴジラの監督です 熱心なゴジラファンのオタクだということは、内容と配役を観ればすぐ分かります 初代ウルトラマンのハヤタ隊員を演じた黒部進が海自幹部で登場するほど 主人公のGグラスパー隊長役の田中美里の配役はお見事 颯爽として特撮映えして、目の力、光があります ヒロインが誰よりも勇敢に戦うという時代性を見事に表現できています 往年の特撮ヒロインの星由里子が博士役で登場するのも痺れます 普通博士役は男性でしたが、本作では有能な人間は女性なのです 中村嘉葎雄の演じる山口博士は評論家のように解説するのみです このように男性は今ひとつの存在ばかりです 谷原章介の演じる工藤はマイクロマシンの天才ですが、軟派な性格でヒロインにはイマイチの男性です 例外は冒頭で殉職する主人公のかっての上官役の永島敏行だけです 冒頭のシーンが1996年の設定で、自衛官役で彼を登場させるのは、観客にガメラ2を連想させるためだと思います 平成ガメラシリーズをリスペクトして、それに負けないミレニアムゴジラにするという手塚監督の決意のメッセージだったのだと思います 目の高さからの見上げる構図の多用は平成ガメラシリーズに習ったものだと思います ディメンションタイドの実物大セット 太い電源ケーブルが何本も地を這う映像 それを管制するシーン、台詞展開はエヴァンゲリオンからの影響も感じます やっと東宝も怪獣映画は、根っからのオタクに撮らせないと良いものは撮れないことが理解できたようです 観ていてワクワクしました 特撮は前作に引き続き鈴木健二が担当しています 素晴らしい良い仕事をしています 冒頭の夜の大阪のシーン以外、ゴジラは全て昼間の明るい中に登場します 夜と雨での暗い画面で合成の荒隠しに逃げていません これは大変に挑戦的な仕事で、そして成功しています 終盤でのお台場を舞台にしたメガギラスとの戦いでは、開けたワイドな風景にゴジラとメガギラスを配置して、空気遠近法も効果的に使い巨大さの表現に優れた映像を撮ることができていました またゴジラの放射線の表現こそ派手目ですが、平成ゴジラシリーズやモスラシリーズのような光線のチカチカでごまかしてもいません 鈴木健二の特撮はこうだという、明るくクリアな視界で映像を確立してくれたと思います ミニチュアワークやマットペイントだけでなく、デジタル合成、CG といったVFX に本格的に取り組んだ成果がでています 水没した渋谷の合成も良い仕事でした チャチイなあというガッカリな映像は一つもありません 大変満足です このように良いところが多い作品ですが、残念なからがら興行成績は不満足なもので、前作の7割程度の12億円に止まりました 平成ゴジラシリーズなら20億円以上は当たり前、30億、40億円の作品もあったのです しかし、マンネリは打破できたと思います 特撮も進歩を見せました 本作は見事な成果を挙げたと思います 何より本作の功績は、面白い怪獣映画はオタクにしか良いものは撮れないことをハッキリとさせたことです もっと高く評価されてよいと思います
地球最大の死闘
通算24作目にして20世紀最後のゴジラ作品。 従来のシリアスなドラマ性から空想科学映画としての娯楽性が重視されている。 とはいえ、ゴジラの標的になるため、日本政府が原子力発電の永久放棄を決断したり、その原子力撤廃にともなう省エネの推奨によりリニアモーターカーが全国に路線を広げていたり、首都は大阪に遷都されていたりと、未来予測的な世界観が面白い。 さらに、SF志向も徹底していて、ゴジラをブラックホールに閉じ込めるという発想からそのブラックホールを作り出す装置を開発。成功するものの、時空の歪みから古代生物を現代に引き寄せしまい、これが怪獣としてゴジラに対抗する。 また、人間側はGグラスパーという対ゴジラチームで対抗し、いわゆる自衛隊から戦車や対空ミサイル等は登場せず、未来的デザインの万能戦闘機グリフォンのみで対抗するあたりも、いわゆる日本的特撮映画作品になっている。 エンドロール後のいわゆるバッドエンディング的な演出はゴジラ作品では画期的なオチだと思う。 あと、お台場で走るゴジラがかわいい。
日本の首都は大阪!
大阪が首都になって、大阪城の隣に国会議事堂がそのまま移転してるところに笑ってしまう序盤ニュース映像。東海村の原発が破壊され、それ以降原子力発電は廃止し、水力、火力、風力などのクリーンエネルギーによる発電をどうするかが日本の課題となっていた。そして96年にはプラズマ・エネルギーの実用化に成功するも、ゴジラの大阪襲撃により計画は頓挫してしまい、ゴジラを引き寄せるプラズマ・エネルギーは禁止されることになった。 2000年になってゴジラを消滅させるために対ゴジラ専門組織を防衛庁内に設置。精鋭部隊Gグラスパーのディメンション・タイドでゴジラ消滅を図るのだった。要はブラックホールを作り出して、それをゴジラに向けて発射するというもの。山梨で実験が行われ、人工衛星に搭載し、地上のゴジラを抹殺するという計画だ。しかし、実験後に時空の歪みが出来てしまい、そこから古代の巨大昆虫メガヌロンが生み出されてしまう。 無人島にて、虫の群れも気持ち悪いものがあったけど、これにはゴジラが火炎放射で一掃。そのため衛星からロックオンしやすくなってゴジラを直撃!かと思いきや、穴を掘ってゴジラは隠れてしまっていた。 ユニークな映像として、渋谷の大洪水があげられる。どことなく戦争後のSF映像のようだが、自衛隊による救助活動ではガン黒ギャルたちがボートに乗せられていたし、渋谷を感じさせられるシーンだった。 ゴジラと成体メガニューラ、巨大化したメガギラス。決戦の場はお台場。都庁などの近代的な建物も戦いによって破壊されていく。そんなお台場にディメンション・タイドを再度撃ち込むという作戦となったGグラスパー。その際、上空に向けて火炎放射するゴジラの姿が勇ましく、最高にカッコいいのだ。廃墟と化したお台場。ゴジラを消滅させたと大団円で終わる。珍しくエンドロール後にも映像があり、続きはまた・・・ 痛快ついでに、禁止されてたはずのプラズマ・エネルギーを隠し持っていたという事実に、総理とG対策本部長が証人喚問を受けるというネタも。伊武雅刀はやっぱり悪人じゃなきゃ!
ユニークな趣向を凝らし、ゴジラ新時代の幕開け
シリーズ24作目。 『ゴジラ2000 ミレニアム』から始まった“ミレニアムシリーズ”は、毎回監督が異なり、ストーリーも設定もリセットされ、独自の世界が展開される。 その第2弾となる本作の監督を務めたのは、初登板となる手塚昌明。 この人の登板が、ミレニアムシリーズに潤いをもたらした。 初代ゴジラが死んでいなかった(!)という驚きの設定にしたり、第一作目のシーンをリメイクしたりと、大胆に、かつ新しいゴジラ映画を作ろうという心意気が伝わって来る。 対戦相手は新怪獣メガギラス…と思いきや、『空の大怪獣ラドン』に登場したメガヌロンの進化版で、こんなマイナーなキャラを引っ張って来るとは、ファンとしてはニヤリ。 ゴジラは前作とデザインは変わらないものの、ストーリーが迷走しゴジラ自身も迷走した前作と違ってハッキリしている。 ズバリ、打倒ゴジラ。 ゴジラに上官を殺されたヒロイン・桐子がゴジラに戦いを挑む。 演じる田中美里が実に凛としててイイ。ラストカットも印象的。 対するゴジラも強大な敵として君臨し、存在感を見せつける。 また音楽を、これまた初登板となる大島ミチルが担当。 伊福部昭とは違った、新しいゴジラの音楽世界を作り上げた。 大島ミチル版ゴジラのテーマは結構好きだ。 設定が大胆なら、ストーリーもユニーク。 新首都・大阪とか人工ブラックホールとか、荒唐無稽のようにも思えるが、それを払拭するほどの面白味がある。 星由里子の出演も懐かしい。 ゴジラの新しい時代の幕が上がった。
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