「メカと生命体の対峙」ゴジラVSメカゴジラ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
メカと生命体の対峙
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このメカゴジラは異星人でなく23世紀の未来人が作ったメカキングギドラの技術がベース、本作の2作前の「ゴジラvsキングギドラ」のエピソードを引き継いでいる。したがって敵ではなく味方の対ゴジラ兵器として新たに作られたメカゴジラ。以前は遠隔操縦だったがロボットアニメの主流の搭乗型、機動力を増すためにガルーダと合体は鉄人28号世代から王道のアップグレード。
ユニークなのはメカの対極の生々しいベビーゴジラの登場、ゴジラがラドンに托卵したという生物学的な視点もユニーク、従ってラドンは卵兄弟だからベビーゴジラを取り返しに飛来、ゴジラもまた母(父?)性本能で子を取り返そうとやってくる。人間の方もそれらに共感したりして攻撃か共生か葛藤が描かれる。古代恐竜は絶滅したが6500万年後の地球では再び彼らの時代になっているかもしれないという主人公のセリフも奥深い。
もう一つの見どころは引きや俯瞰合成の素晴らしさ、特撮技術の進化だろう、光線や金粉の鬼と言われた川北特撮監督の面目躍如、最新CGと比べても見劣りしないどころか、ミニチュア技法ならではのリアリティがCGに勝っているような気もします。
ハリウッド版ゴジラの製作遅延の為、急遽穴埋めに作られたと言うがクオリティの高さに驚きです。
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