「クライマックスの特撮がダメなんだよなー。」ゴジラVSメカゴジラ 稗田O次郎さんの映画レビュー(感想・評価)
クライマックスの特撮がダメなんだよなー。
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平成VSシリーズの共通の欠点。製作当時で、既にウルトラマンから四半世紀は経つにも拘らず、操演やミニチュア特撮に、大した進歩が見られない。中盤の、都市破壊シーンにはそれなりの進歩やリアリティが感じられるが、肝心要の、クライマックスの恒例、ランドマークでの怪獣バトルになると、空気感やアングルが、しゅわしゅわと矮小化し、昭和時代のミニチュアセットをリングにした怪獣プロレスに逆戻り。VSシリーズの場合、光線の撃ち合いですが。ビルの間をゆっくり飛ぶ、ガルーダがミニチュアにしか見えず、迫力やスピード感が無く、当時の同時代のアニメに負けていた。
娯楽作品としての、ドラマと怪獣特撮部分のバランスはいいと思うし、役者さん達の演技もいい。メカゴジラの丸さも、本当はメカニコングを出したかったという裏話を聞くと、今は許せる。
しかし、クライマックスの特撮が、ランドマークのミニチュア作り、光線の合成にばかり気合いが入り、リアリティが欠如している。
わずか2年後の平成ガメラは、低予算ながら、ぎりぎりのリアリティを保った特撮にチャレンジしている。平成VS ゴジラも、何とかならなかったものか。
連続したストーリー、娯楽性に富んだドラマと演出。ゴジラを次世紀に繋ぐ使命を果たしたVS シリーズですが、やっぱり特撮が惜しい。もうちょっと何とかならなかったかなあ?
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