「タイムパラドックスに難ありな記念作」ゴジラVSキングギドラ しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
タイムパラドックスに難ありな記念作
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ゴジラ・シリーズ第18作(VSシリーズ第2作)。
DVDで12回目の鑑賞。
シリアスだった前作から一転、明るく楽しい東宝映画を地で行くエンターテインメントに振り切った作風となった。
「ターミネーター」やBTTFからの影響がシリーズに新風を吹き込んだ印象だが、タイムパラドックスに難ありだ。
ゴジラが歴史から抹消された後でも全員がゴジラのことを口にする。これはおかしい。歴史から消滅したわけだから、覚えている・覚えていない以前の問題ではないだろうか。
しかし、それを言い出すと話が前に進まないしややこしくなってしまうため、致し方無いことだと無理矢理納得した。
ゴジラとキングギドラの網走原野でのバトルや、クライマックスの新宿副都心決戦など、ダイナミックな川北特撮の粋を味わうことが出来、特撮ファンとしては大満足である。
特に、新宿副都心でのゴジラとメカキングギドラの戦いが好きだ。重量級のメカキングギドラの着ぐるみを操演で持ち上げてゴジラにぶつけ、都庁を崩すシーンの迫力は色褪せない。
ゴジラと新堂会長(土屋嘉男)の心の交流や、肥大する資本経済への警鐘など、ドラマ部分の魅力も盛りだくさんだ。
アクションやラブ要素だけでなく、SFや戦争映画の要素もあり、まるで様々なジャンルのごった煮の様相である。
アニバーサリー作品と云うこともあり、これまでの東宝映画の集大成的な作品だ。矛盾など気にせずただ楽しむべし。
[以降の鑑賞記録]
2020/04/17:Amazon Prime Video
※リライト(2022/06/05)
※修正(2025/05/21)
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