ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃のレビュー・感想・評価
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60年代でしか通らないプロット
これを評価するのは大変難しい。 このプロットは今では絶対通らないものであり、 夢オチに近いものがある。 一郎少年の頭の中の怪獣島の話だから なんの迫力もない。 ミニラも喋ったりする。 とにかく怪獣出しとけば良いだろ感がハンパなかった。 息子がゴジラを全部観ると言い出さなかったら観てなかったであろう作品。 そう言う意味では観れて良かった。
ミニラの動きがなんとも
ゴジラが実在しないゴジラ映画 これではジャンルすらわからないかもしれませんが、見てみてください、見てもわかりません。 ゴジラとホーム・アローンを足してお湯で伸ばしたような独特のクセの有る映画でした 短い映画なので、一度話の種だと思って観ても損はしないと思います 余談ですが 現在のAmazonプライムで予告編もついていて、この映画自体他作品からの特撮シーンの流用をしているのですが、予告編に大体的にそのシーンを使っています。それどころか、本編に出てきた?っていう怪獣まで出てきます。 個人的には予告編大賞です けなしているように思われるかもしれませんが、そのゆるい世界観に浸れた時間は貴重でした。
オール怪獣総集編
昭和ゴジラシリーズ10作目
記念すべき10作目にして、少年の成長物語
当時の昭和日本をむせ返るような砂埃、排気ガスで描写し、妙に明るいテーマソングで開幕するオープニングは秀逸
肝心のゴジラパートは、ガバラが出てくるシーン以外は全て過去作の使い回し
今の時代でやると間違いなく大顰蹙を買うであろう映画製作をやってのける昭和ゴジラシリーズ!そこに痺れる!憧れるゥ!!
一郎少年が最後とても頼もしく思えたのは良かった
ストーリー:☆☆★★★
怪獣・特撮:☆★★★★
俳優の演技:☆☆★★★
音楽 :☆★★★★
「チャンピオンまつり第1作(旧「ダイヤモンドシリーズ=小品扱いとなる)でゴジラ存続の危機にあった作品。昭和ゴジラ独自採点最下位」
独自採点(20):ミニラと会話するなど完全に子供映画化、特技監修円谷英二クレジット(撮影には加わってない)最期の作品、当時円谷英二監督の死と東宝機構改革によって「特殊技術課」を廃止し、特殊技術スタッフは新設された「映像事業部」に吸収され、71年東宝映像株式会社の前身となる。主題歌「怪獣マーチ」が作られた。
制作田中友幸、監督本多猪四郎、特技監修円谷英二、音楽宮内国郎
通称:総進撃ゴジ流用・登場怪獣:ミニラ/ガバラ(夢の中回想でクモンガ・カマキラス・アンギラス・マンダ・エビラ・ゴロザウルス・オオワシ)・昭和44年12月20日封切り・防衛:69分・上陸地()・破壊地()・特撮爆破炎上破壊規模D
邦画の斜陽、営業不振により怪獣は『怪獣総進撃』を集大成として中止されるはずであったが、前作『怪獣総進撃』が前前作の『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』の観客動員数を上回る成績を上げたことで急遽継続が決定した。以後は黄金期の3分の1から4分の1という低予算での製作となる、今作も前作以前の映像の流用(基本的には子供の夢の中の出来事的扱い)が多く、苦心の色がうかがえるがやはりゴジラ作品(実写)の中では最下位。そして全編通して子供向けな作り。特技は本多猪四郎が兼任、有川貞昌ら円谷組メインスタッフが大阪万博の映像製作にかかりきりで特撮の見所はあまりない、中野昭慶がチーフ助監督という立場ながら、監督の本多猪四郎に代わり特撮の絵コンテなどを手掛けた。唯一の救いはガバラという新しい怪獣が生まれたこと。ちなみに前年1968年には「2001年宇宙の旅」「猿の惑星」が公開されいて、あまりの差に愕然とする。着ぐるみゴジラシリーズで唯一プール撮影も行われていない
観客動員数は148万人、
時代:(封切料金¥500※実勢価格約半額)都内最後のSL牽引旅客列車走行、カラーテレビ普及率10%超え、東名高速全面開通、ヒッピー、サザエさん放送開始、東大安田講堂攻防戦、人類初の月面着陸、アメリカでウッドストックフェスティバル開催
<ファッション>
マイクロミニスカートとロングスカート、ベストスタイル流行、シースルールック、カラーシャツブーム
<ヒット商品>
パンティストッキング、缶コーヒー、避妊具 スキンレススキン
<流行語>
あっと驚くタメゴロー、オー、モーレツ! 、それをいっちゃーおしまいよ、ナンセンス
<音楽>
「夜明けのスキャット」由紀さおり
「長崎は今日も雨だった」内山田洋とクールファイブ
「ドリフのズンドコ節」ザ・ドリフターズ
「ブルー・ライト・ヨコハマ」いしだあゆみ
映画・演劇・テレビ・CM
「男はつらいよ」監督:山田洋次
「コント55号 人類の大弱点」監督:福田 純
「新宿泥棒日記」監督:大島渚
『サザエさん』放送開始
『8時だヨ!全員集合』
好きなショット:ガバラを背負い投げするゴジラ
昭和ノスタルジー。ゴジラ映画史上、至極のファンタジー!
ゴジラシリーズの中で、一番好きな作品です。 モクモクと煙を吐き出す工場、舗装されていない道路、鍵っ子、いじめっ子、ワカメちゃんみたいな超ミニの女の子。 あの日、あの時、まさに旧き昭和の風景が、そのまま、そこに描かれている。 怪獣を夢の中の産物とすることで、ある意味リアルな世界を映し出しているんじゃないだろうか。 当時からミニラが大好きで(今でもミニラのソフビやフィギュアを飾ってます)少年時代にミニラと友達になれるなんて、まさに夢のような出来事だった。それを映画という形で体験させてくれたことは、感謝以外の何物でもなかった。 今、改めて見直しても、当時のワクワクした気持ちが甦ってくる。 夢の中で怪獣と接したことによる、一人の少年の成長記として描かれているところも素晴らしい。 今、思えば、2人の強盗とのやり取りも「ホーム・アローン」みたいに楽しくみることができた。 新作映画でありながら、以前のゴジラシリーズのバトルシーンをつなぎ合わせたダイジェスト版にもなっている。 自分は、怪獣王としてのゴジラが好きなので、このダイジェスト版も楽しく見ることができた。今、思えば少年の夢物語なのだから、今まで見た怪獣映画のワンシーンであっても、何ら不思議は無いし、むしろ自然な気がした。まぁ、そこまで考えていたのかは、定かでないが・・・ 死神博士で有名な天本英世さんが、隣に住んでいる気のいいオジさんを見事に魅せてくれます。オモチャを作る優しいオジさんなんですが、何か裏がありそうに見えてしまう自分の偏見が疎ましい。 最後にもう一つ。 当時、この映画は東宝チャンピオン祭の一本として公開されていました。 子供心に楽しみにしていた覚えがあります。 ただ、あの子供だましの主題歌。今、見てみるとあの歌だけはいただけませんでした。
ゴジラシリーズの中でも屈指の重要作
1969年12月公開 東宝怪獣映画としては、前年1968年8月の怪獣総進撃以来で1年4ヶ月も間隔が空いています 怪獣映画はフィナーレを終えた筈でした 1968年の年末公開の怪獣映画はなし 1969年7月公開は緯度ゼロ大作戦の特撮映画です しかしながら大コケでした 一方、大映のガメラシリーズは人気を維持して1969年の3月に例年通りガメラ対大悪獣ギロンを出しています ということで、やはり怪獣映画がないと興行成績が不安だとなったのが製作動機かと思われます ガメラ映画みたいなゴジラ映画をだせ!という事かと思います それは子供向け、超低予算という意味です まず主題歌が怪獣マーチです 主人公は10歳程度の小学生 子供の味方の怪獣としてミニラを大きく取り上げる 予算削減の方策としては 過去作のシーンを積極的に再利用する 新撮りの特撮は極力減らす なおかつガメラ同様に本編特撮1班編成とする このようにガメラを良く研究して手本にしています ガメラ映画をゴジラに置き換えたものと言ってよいと思います 特技監修に円谷英二の名前が有りますが、これは名前だけのことでしょう 彼は翌年1970年1月に死去するのです 本編は急遽製作された割には良くできております ウルトラQのエピソードの風味があります 公害、鍵っ子、児童誘拐といった当時の問題をさり気なく取り上げています メガトンスモッグ、排気ガス、これが本当の怪獣だ!と冒頭の主題歌で歌っています そして舞台は高度成長期の川崎の臨海工業地帯のどこか ホコリぽく、排気ガス、工場の煤煙、ダンプだらけの国道 子供達はそんな光景の中、車に轢かれそうな狭い歩道、歩道橋に追いやられながら下校しています 遊び場はいずれ新しい工場に建て替えらるのであろう荒涼とした古い工場跡です 子供達が拾って宝物にしているのは真空管です その工場が生産していた製品かも知れません これらは皆、暗喩です 核戦争の恐怖がゴジラを生んだように、交通戦争、公害問題、子供など弱者への人間阻害といった高度成長が生み出した新しい恐怖こそ、新しい時代のゴジラを生み出すのだとの本多猪四郎監督のメッセージなのです 荒れ果てたビルの廃墟、広大な空き地 これらは東宝特撮を象徴しているのです そして子供が広い上げて宝物にする真空管 この当時でも真空管は最早時代遅れの部品です トランジスタの時代となりつつありました 世界初のオールトランジスタのカラーテレビが発売され大ヒットしたのはこの1969年5月のことです つまり、真空管とは怪獣のことです 本作は確かに番外編の超低予算のゴジラ映画です やっつけ仕事の映画に見えて当然です 事実そうでしょう しかし本多猪四郎監督はこのようなメッセージを込めていたのです 私達の心の中にはあの真空管の輝きのように、怪獣映画への期待は失われてはいない 新しい時代には、新しい時代の恐怖を体現する、新しいゴジラ映画が必要なのだと 素晴らしいメッセージだと思います その思いは、ゴジラ映画の全編新作の製作となって結実するのです 本作から1年8ヶ月後、1971年7月のことです それはゴジラ対ヘドラです 本作がなければ、それもなく以降のゴジラ映画も無かったかも知れません 本作から47年後のシン・ゴジラすらこのメッセージの延長線上にあるのです 故に本作はゴジラシリーズの中でも屈指の重要作といえると思います
ストレスフリーで良き
半世紀以上前。良き時代だったんだねー、きっと。 みんながおおらかで、でも、社会風刺はてんこ盛り。 鍵っ子、3億円強奪事件、公害問題、今も続くイジメ問題、街が鉄だらけ、札束は聖徳太子だし、時代を感じるよ。ボンネットのトラックがバンバン走って交通問題もかな。それと仮面ライダーの死神博士のヒゲが黒い!親ゴジラはスパルタ教育で、子どものミニラが強くなってイジメに負けるな!ってゆーメッセージ性でしょう。でも、半世紀以上経ってもイジメ問題は解決出来てないもんな。イジメが原因で自ら命を絶つ子も。本当に根深いね。 そうそう、ご飯は畳の上にちゃぶ台、正座して食べる。「いぃーーだ!」や「べぇーーだ!」「やったぜベイビー!」って、やんちゃな子供らの声。ランドセルは今も続いてるけど、今は家の中でテレビゲームやスマホ、公園で遊ぶ声はあまり聞こえない。昔は、子供が悪さしたら大人が叱るし、迷惑かけた人には親がちゃんと謝る。今は親が逆ギレとかだもんな。 昭和のゴジラシリーズは、専ら子どもがターゲット。だから楽しくて面白い。この映画は、子どもの夢の映像だから、辻褄とかリアリティとかどうでもいい。むしろ、子供らが観たいシーンばかり。子供の希望、願望を大人達が映像化した映画だ。だから、ミニラはしゃべる。人間の子供と同じ身長だったり、大人の怪獣の半分くらいに大きくなったり。面白ければいい。 それにしても、エビラとカマキラスの造形が気に入った。素晴らしいよ。エビラは海老というよりザリガニだ。うん、アメリカザリガニだよ。昆虫と甲殻類は直線的でカッコいい。 はぁ、なんて面白くて楽しいんだ。 令和の日本製ゴジラは、あの頃に戻って、リアリティとか辻褄合わせとか全部吹っ飛ばして、子どもが楽しめる怪獣映画にして欲しい。
これ公式?
ゴジラ・シリーズの記念すべき第10作目にして、ホントにこれも公式にナンバリングするの?っと首を傾げたくなる作品でした。よくテレビのシーンを使い回した総集編を劇場版と銘打ったアニメがあったりしますが、その源流がゴジラにあったとは!?お金が無くてやることって今も昔も変わらないんですね。
60年代後期の日本の風景って何だか中国のように見えてしまいます。画像だけ見せられたら中国と答えてしまいそう。最初のテーマソングも軽快で子供向けか?っと思ったのですが、「メガトンスモッグ 排気ガス これが本当の怪獣だ」っとなかなか重い内容でビックリしました。曲のテンポと歌詞の内容があって無さすぎです。フリーダムだなぁ。
もうゴジラの出る所はほぼほぼ過去作の使い回しなので感想も何もないのですが、ミニラが喋ったのにはビックリしました。しかし、疑問に残るのが現実世界での銀行強盗。あんなにお間抜けなのにどうやって五千万円も盗んだんた?謎だ。
怪獣さまのお通りだ~い♪
五千万円強奪犯人が近くに潜伏。廃ビルの中で真空管とかヘッドホンとか色んな物を拾ってる一郎くん。運悪く強奪犯の一人の免許証を拾ったものだから、さぁ大変。てな感じでほぼ怪獣とは関係のない方向でストーリーが進む。ちなみに一郎くんの夢の中の怪獣島は『南海の大決闘』、『ゴジラの息子』、『怪獣総進撃』のフィルムの使いまわしもあったり、ミニラが喋るというのも話題の一つ。刑事たちが夜間とはいえ、職務中に酒を飲んでるというのも時代の反映か。 強盗犯に捕まった一郎くん。ピンチになったときに眠ってミニラの夢を見るという特技まで持っている。夢の中のミニラがまるでシンクロしたかのように一郎に勇気を与え、見事強盗犯をけむに巻く。まさしく子供向けの作品!最後はいじめっ子のガバラにタックルを食らわして勝つのはいいんだけど、看板屋のおじさんに対してはちゃんとあやまろうよ・・・
カギっ子奮闘す
ゴジラシリーズ第10作。
DVDで3回目の鑑賞。
“特撮の神様”円谷英二の名前がクレジットされた最後のゴジラ映画。撮影には参加しておらず、その肩書はこれまでの仕事ぶりへの敬意を籠めて、特技監修となっていました。
前作でシリーズを終了することになっていましたが、予想外にヒットしたことで本作が急遽製作されることになりました。低予算だったために、殆どの特撮シーンは「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」、「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」、「怪獣総進撃」からの流用。ところどころに、ゴロザウルスのソロショットなど小さな新撮部分がある程度…。
まさかまさかの本編・特撮一班体制だったそうな…。ゴジラ親子対ガバラの戦いは本多猪四郎監督が手掛けました。だからなのか、これまでと少々毛色の違うユーモラスな戦いになっている気がしました。ゴジラの背負い投げカッケ~!
――
本作の世界観は、ゴジラがスクリーンの向こう側の存在―つまり、私たちの住む世界と同じである、と云うことが特徴。作風もファンタジー色が濃い目となっていて、シリーズでも番外編的な扱いをされることが多いです。特撮シーンの殆どが流用なのは、主人公の一郎くんが映画館で観た場面を夢に見ている、と云うことで納得出来るかもしれませんなぁ…。
カギっ子でいじめられっ子の一郎くんが、夢の中で訪れた怪獣島でミニラと友達になって、ガキ大将怪獣ガバラに立ち向かっていく姿を見て勇気をもらい、たくましく成長していく姿を温かい目線で描いていました。とてもハートフルで、今の年齢になって観ても「いいなぁ…」と思えました。
今ではあまり見られなくなったご近所との交流…。なんとも懐かしい感じがしました。隣近所の人に留守を任せられたり、自分の子供の面倒を頼めたり…。今では考えられない。いい時代だったんだなと感慨深いものがありました。
天本英世が一郎と同じアパートに住む心優しいおじさんを好演。おもちゃ職人で、一郎くんの“ちびっこコンピュータ”にも理解を示してくれているようでした。普通の人の役なんて、めちゃくちゃ珍しいんじゃないかしら?(笑)
――
特撮的な迫力に欠ける分、良質な子供向け映画の魅力に溢れているなと思いました。本多監督の子供への真摯な眼差しのようなものを感じ、心が洗われていくようでした…。
※鑑賞記録
2020/10/17:Blu-ray
2021/04/23:Amazonプライム・ビデオ
よくよく見れば…
シリーズ10作目。
怪獣たちが全て主人公の一郎少年の夢の中という異色作。(いや、最も現実的と言うべきか…)
なので、怪獣ファンタジー、メルヘンといった趣向。
ミニラが一郎少年と友達になって人間の言葉を喋ったりと、ファンの間でも低評価なのだが、よくよく見れば、イイ点だって見て取れる。
公害問題、マンモス団地住まい、両親の共働き、鍵っ子など、当時の社会背景が垣間見える。
いじめられっ子だった一郎少年が夢の中でのミニラの姿に勇気付けられ、一人で誘拐犯に立ち向かっていき、最後はいじめっ子にも勝つ。
そんな一郎少年の成長物語を、本多監督は優しく描いてみせる。
あ、ガバラ?そんなのいたね。
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