「0006 これほど特撮と音楽が融合した映画はない」三大怪獣 地球最大の決戦 NWFchamp1973さんの映画レビュー(感想・評価)
0006 これほど特撮と音楽が融合した映画はない
1964年公開
タイトルバックはこの映画の主題で
ゴジラのモチーフである「ゴジラの恐怖」から始まり
しかしラドンのモチーフにさっと変わる。
(本当はバランの曲なんだけど)
続けて再びゴジラのモチーフへ
バックではキングギドラが一部分のみ見える。
期待感が出だしから沸騰する。
道化役大村千吉を包む阿蘇山の不穏な空気を表す
重低音金管楽器の重々しい鳴りからラドンの鳴き声と重なる
金星人若林映子の顔色一つ変えないズームに
覆いかぶさるシャープなトランペットは素晴らしい。
ゴジラの横浜上陸では「ゴジラの恐怖」が
ジャーン、ジャジャ、ジャーン、ジャジャから
キーンという飛行音。ラドンが横浜上空から迫ってくる、で
ジャジャジャンジャジャ、ジャジャジャンジャジャへと、
ゴジラの戦闘態勢を音楽が表現する。
このシーンは映画史上最高のワクワク感
キングギドラの3本の首が各々意思を持っているがごとく
動くがCGでは表せないこのアナログ技術はどうよ。
このキングギドラ登場シーンでも隕石が光を放ち
優美なトーンが大爆発とともに大自然の猛威に変わる瞬間は
見逃せない。
街中攻撃で当たるを幸いに破壊続ける無重力光線は
そのせいでギドラは空を舞うという発想には追いつけない。
最後はお約束富士の裾野でのモスラを含めた
大乱闘スマッシュブラザーズ。
ゴジラ、ラドン、ギドラのモチーフも重なり合って乱れ飛ぶ。
特に「ゴジラの恐怖」はハープまで奏でるようになり
優雅さまで漂う。
本作で東宝怪獣路線は頂点を極めることになる。
90点
初見 1971年12月19日 梅田劇場
東宝チャンピオンまつり
ゴジラモスラキングギドラ 地球最大の決戦
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