「テレビ番組へのアンチテーゼなのか?」キングコング対ゴジラ せんだいさんの映画レビュー(感想・評価)
テレビ番組へのアンチテーゼなのか?
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ゴジラシリーズ第3作目。ゴジラ初のカラー映画作品でもある。
テレビ番組「世界脅威シリーズ」のスポンサー元パシフィック製薬は番組視聴率の低さに悩まされていた。
そんな時、キングコングの存在を知る…。
この映画の公開年は1962年。1959年に多くのテレビ局が開局し、家庭にテレビが普及していく。
そんな年にテレビ番組のスポンサー元を主役にした映画を作ったのはテレビに対するアンチ的な要素もあったのかな?
キングコングは人間の手によって無理やり連れてこられ、ゴジラは地球温暖化による気温上昇で氷山が解け復活する。
人間の私利私欲によって意図的に作り出されたこの対決にパシフィック製薬の多胡宣伝部長は大喜びで観戦するが、科学者重沢博士はゴジラたちが可哀想だと悲観する。
一見コメディチックに楽しく作られているが、テレビ番組への視聴率が取れれば何をやっても良いのか。という深いテーマも扱っている。
ちなみに重沢博士は第1作目ゴジラに登場する芹沢博士と同じ平田昭彦が演じており、演技に説得力がある。
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