ゴジラの逆襲のレビュー・感想・評価
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【第一作でゴジラを粉砕したオキシジェン・デストロイヤーと開発者芹沢博士亡き後、如何なる方法でゴジラを斃すかが焦点となった作品。】
■今作では、第一作でオキシジェン・デストロイヤーにより斃したゴジラが、”ゴジラはまだいるかもしれない”と言う台詞通りに再登場し、大阪をアンギラス(アンキロサウルス)との地上戦により壊滅状態にする。
それにしても、大阪城はゴジラに壊され、その後ゴモラに壊され、さぞや修復作業は大変だった事であろう。
今作でゴジラを閉じこめた雪崩作戦を、”そんな馬鹿な‼”と言う人もいるかもしれないが、爆薬で起こした雪崩ならば、表層雪崩ではなく深層雪崩であると思うし、威力は凄いと思われる。
ゴジラに向かって決死隊のように飛来し、雪山の氷壁にミサイルを撃ち込む特撮シーンや、大阪が壊滅するシーンなどは、製作年を考えても凄い。
但し、雪(と言うか、巨大氷)に閉じ込められたゴジラが死に至ったかどうかは、定かではないよな、と思った作品である。
いろいろなものの原型がわかるかも
ゴジラ第一作に続いてこちらを観ました。そんなに間はあいてないようですが、特撮はよくなっていました。ゴジラを遠くから観たときは相変わらず人形っぽさが出てしまいますが、近くで見たときなどは迫力があり、ほかの破壊されたり、水が溢れたりといった部分はかなりリアルになってきていました。ストーリーとしてはマイナスワンを彷彿とさせる飛行機乗りの人間関係が中心に。ゴジラ映画はゴジラを描くというより、ゴジラはあくまでも得体の知れないもので、それに対する人間達を描いたものなんだなとあらためて思いました。
で、死亡フラグが非常にわかりやすかった。これより前の映画でも死亡フラグは立っていたのかなあ。今の人たちにはわかりすぎてしまうけど、当時の人たちは気づかなくて驚いたのかも。そういうことを考えながら観るのも楽しかったです。
見直すと素晴らしさがわかった
何度か見ていたが、終わりに納得がいかず、自分的には駄作と思っていた。
今回、U-NEXTで全作品を配信しているときき、順にみることにしました。
この作品も見直してみたら、結構面白い!
人類が今ある力でゴジラと対峙するのは、マイナスワンと似ていますね。
2作目のゴジラ
50年代にしてある種の完成形ともいうべき作品。
ドラマありきの怪獣映画。
大阪の街が破壊され、主人公達はやむなく北海道の支社を拠点に仕事を再開するところなどから、ゴジラを災害と捉える、いわゆるディザスタームービーとしての側面を持っていると思う。
ただ、準主役級のパイロット小林には正直あまり感情移入出来なかった。
おバカな囚人、大坂の陣
ゴジラ退治には有効な手段がない!芹沢博士は死んでしまったし、唯一の最終兵器オキシジェン・デストロイヤーの作り方がわからないのだ。水爆実験の影響のためか、ゴジラは光に過剰に反応することを防衛隊に伝えた山根博士。とりあえず大阪から追い出す作戦に出た。もちろんイソジンや雨合羽は通用しない・・・そこへ脱走した囚人たちが火災を起こしたため・・・
ゴジラ対アンキロサウルス(通称アンギラス)のおかげで大阪城は破壊。市内は焼野原となり、さながら戦争の爪痕の悪夢を再び経験することになった。漁業会社のパイロット月岡、小林たちは北海道支社に向かい、あろうことかそこでも逃げたゴジラを発見する。
とにかく前作の素晴らしさを踏襲し、モノクロームの効果もあって大阪決戦はかなり緊迫感、悲壮感が漂っている。アンギラスとの戦いはプロレスというより相撲のような雰囲気だったけど、何のため2匹は大阪にやってきたのか!?破壊するためか?このやろー!
この前半部分はとてもよかったのに、雪山での決戦がちょっと気になる。小林なんて月岡に恩を返すつもりだったのかもしれないが、武器も持たない民間機でそこまで追い詰めることはない。ただ、皮肉なことに雪山に激突したため、雪崩でゴジラを封じ込めるというヒントを与えてくらたのだった。
そして防衛隊の攻撃によるクライマックスとなるわけだが、これがもう特攻隊そのもの。爆撃では雪崩を誘発できず、次から次へと戦闘機が雪山に激突していくのです。なんだよ・・・こんな特攻精神なんか見たくなかった。島の名前も神子島だし、神風が吹くのを待ってたかのような。前半だけでやめときゃ良かったのに・・・
ただの怪獣に成り下がってしまったゴジラが哀れ
初代ゴジラは戦争や原爆・水爆による破壊の産物であったが、翌年のゴジラはただの手強い悪者であった。特撮による映像にだけ関心がある様に思えてしまう、お子ちゃま向きの活劇的映画。ゴジラ相手に闘う飛行機乗りが、あっさりと次々とやられてしまうのは、特攻隊的精神を尊ぶ感性からか、どうも気持ちが悪い。人工的に引き起こした雪崩で、口から炎を出すゴジラが埋もれてしまうのも、あまり説得力が無い。どうして、怪獣同士が戦っているのかも、全く理由が分からない。
高いハードルは下げなきゃ次が飛べないのだ
シリーズ続編は難しい
ゴジラもまたしかり
特撮部分は力が入っているのは分かるが、ドラマパートのクオリティダウンは目を覆うばかり
前作同様黒澤組から志村喬がワンシーンだけながら出演し、それでは不足と千秋実までつけているが脚本のレベルが低すぎた
前作で観られた国会委員会などの美術や大戸島の撮影など成瀬組のカメラや美術の素晴らしさは見る影もない
音楽は普通こんなものだろうが、前作の伊福部昭を聴いてしまっていてはもの足らないばかり
前半の大阪編は日本各地を舞台にする続編制作の為なので当然のこと
アンギラス登場も新味を出す為には良い施策
と、ここで強引に北海道パートに移る
何故に北海道なのか
もちろんクライマックスの氷漬け作戦の為だ
では前半は大阪でなく何故札幌パートにしなかったのかと思うが、さほど壊して華のあるものがないという身も蓋もないことが理由だろう
大阪編は、対策本部は警察本部に置かれており、現場でも警察部隊が仕切っているように思える
しかし、防衛隊の活躍を特に北海道編はフィチャーしていた
何故に北海道編になると軍事色を強めたのか
やはり、当時の国際情勢が反映されていたものだろう
当時はソ連軍の侵攻が現実味を持って想定されていた時代だったからだろう
ゴジラは今度はソ連軍の侵攻になぞらえられているのだ
その具体的な恐怖が無意識に反映しているように思えてならない
月岡が無線で伝えるゴジラ発見位置はなんとオホーツク海の中央だ
完全な領空侵犯だし、神子島は千島列島のいづれかの島になってしまう
もしかしたら北方領土なのかもしれない
ドラマパートは後の社長シリーズぽい味わいがあるがゴジラという脅威になぜに民間会社が舞台になるのか
シリーズ化のためのライト化の為にはやむを得ない
高いハードルは下げなきゃ次が飛べないのだ
第一作と比べてはいけない
ゴジラ自体はシャープな体つきで綺麗な感じ。
アンギラスは刺身のツマか、粘りはするもののゴジラに及ばずフェードアウトするのは勿体無い。
内容は薄くどこが良いとは言えないが、これ以降の東宝の方向性が決まった作品と言える。
白黒東宝
まだ、1作目の雰囲気を残しており、怪獣映画の感じではないですが、アンギラスとの闘いが
今後の布石なのか。志村喬、千秋実と当時、黒澤映画のレギュラーが出てるので
ザ東宝、1950年代の匂いがします。
続編の急造作なれど
前作が「戦争を引き摺った戦後」が裏テーマだとしたら、本作は「戦争を生きた世代の復興(高度成長の発端)」ではないか。
戦後最盛期となった沿岸漁業会社が物語の中盤まで舞台であり、魚影捕捉に航空機を投入して、物的・質的に途上段階ながら、機械で全て賄う以前の「人の力」が如何に重要かを垣間見る事が出来る。
その後のシリーズでも一切登場しない、「会社の華やかな宴会」が登場するのも高度成長期だなぁと思わせるシーン。
主人公は飛行士・月岡(小泉博)、同じく小林(千秋実)と、月岡の恋人であり・社長令嬢で・無線係の秀美(若山セツ子)が本作を引っ張る面々だが、小林が何かとツキがない。
冒頭で不時着したかと思えば、ゴジラ対アンギラスの戦いに巻き込まれたり、大阪本社壊滅で北海道支社に飛ばされたり、挙げ句の果てには神子島に上陸したゴジラの白熱光(放射熱線)を浴びて操縦していた飛行機ごと墜落死…それに伴い発生した雪崩がヒントになって、雪崩を連続的に引き起こしてゴジラ生き埋める作戦が実行されるワケだが。
とすれば、命を犠牲にしてゴジラ退治すると言う点では前作の芹沢博士と小林は同等か…脚本も同じ香山滋だし。
生き埋め作戦を実施する防衛隊が終盤のストーリーを転がすワケだが、月岡自身が戦中所属していた航空隊の面々(直属の隊長・同僚)に小林の仲介で10年ぶりに月岡が対面するまでは良いが、
その後、月岡と小林が本職そっちのけでゴジラ探索・監視したり、月岡が昔の誼で爆撃機操縦して小林の敵討ちまでするのは少しぶっ飛び過ぎの様な気がする。
まぁ、監視・爆撃に加わらないと主人公の必要性がなくなるから仕方ないか。
前作の主要登場人物で山根博士が本作でも対策会議のシーンの場だけに登場するがオープニングレジットは主要キャスト3名に並んでトップ。
序列の問題があるにせよ出演シーンの数から考えてトメで「特別出演」で良かったのでは?
スタッフでは本編監督 本多猪四郎・音楽 伊福部昭に代わって小田基義と若き日の佐藤勝が登板。
円谷英二に「特技監督」の称号が付いてタイトルクレジットも監督の1つ手前(これが50年間続く東宝映画の定番になるのだが)。
今回は相手怪獣としてアンギラスも登場するが、初っ端からゴジラと対決した状態で登場し、大阪では噛み付き合い合戦。
フィルムの早回しで対決するシーンが多いが、獰猛さと言う点で正解だと思うし、後の怪獣プロレスに比べれば、噛み付き合いは肉食生物的には納得の展開。
ゴジラが前作よりシャープな造形になっているし、模型やギミックにある程度、顔に統一感を持たせたのは評価したい。
アンギラスも怪獣総進撃以降の穏やかな顔つきじゃなく肉食獣そのもの。
制作の田中友幸プロデューサーをして「時間がなかった」と言わせた無理矢理突貫製作作品だが、シリーズ化された映画の第2作は大体、
大ヒット⇒急遽、続編製作
だから、月岡の爆撃機操縦以外はまぁまぁ良い出来。
前作の様な暗い根詰めた理屈っぽい話ではなく、どちらかと言えば人情話と言ったところか。
ともあれ、東宝は特撮映画は儲かると判断し、いち早くカラー化やシネスコ化を進め、次作までの間に大量の特撮映画が製作される運びに
娯楽性が増したゴジラ二作目
名作「ゴジラ」の第二作目。一作目は反核を掲げたテーマに巨大な怪獣が町を襲うという革命的なパニック映画でした。今見ても名作というのにふさわしい映画です。
今回はそんな大ヒットした一作目の続編ということで相当プレッシャーあったかもしれませんが、一作目に負けじと頑張っていたと思います。
本作は「ゴジラ」シリーズ初となる怪獣同士の対決が見ものです。相手はアンギラスという怪獣でその乱闘の様子は今見るとなかなか獣臭く少しおぞましさがあります。中盤までだけというのが残念でしたがなかなか良かったと思います。
しかしゴジラの怖さが前作に比べると大幅に薄れてしまった気がします。前作のゴジラは巨大感伝わり暗くて正体がはっきりと見えないため不安と怖さがより際立っていたと思います。
それに対して今作のゴジラは姿がはっきりしていて建物など全体的に映しすぎで巨大感があまり伝わらなかったです。あとゴジラの体系がスマートすぎで大砲一発でも倒せそうな外見をしています。人類では手の打ちようがないという怪獣なのだからもうちょっとがっちりした体形にできなかったのでしょうか?
ともあれもう五十年以上前の作品なのでそこらへんは大目に見れなくもないですが。テーマ性が薄れたのとゴジラがいまいちというのが残念ですが当時の娯楽作としてはいい作品ではないでしょうか。
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