劇場公開日 1960年6月11日

皇室と戦争とわが民族のレビュー・感想・評価

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1.0日本はアジアで一番優れた民族

2019年10月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 まずは日中戦争。平和的解決を求める姿だけを見ると、なぜ日中戦争が起こったのかわからない。ソ連を過小評価するべきでないという天皇の言葉も無視され、中国から撤退する意思さえない軍部。経済封鎖であるABCD包囲網を敷かれた時点においても開戦準備する頭しかない御前会議の様子を見ると、まるで今の北朝鮮と同じ。  実際の映像をふんだんに取り入れ、リアルさも増し、こんな国力じゃ他国に勝てるわけがないということをアピールする一方で、陛下は常に「戦争を避けるように」と言っていたことを強調する。  決して戦争を賛美している映画ではないのですが、戦争をなかなか止めなかった軍上層部のみを批判することで天皇賛美へと結ぶような映画。8月15日の玉音放送後の往生際の悪い厚木航空隊の記述や戦後混乱期の生々しいドキュメントはなかなか良かったのに、日本の飢餓を救ったとまで賛美されると、どうでもよくなってくる・・・  全体的には右翼的なのかもしれないが、現代における「戦争が起こったのはしょうがないことだ」という論調とは異にしてるところに救いがある。しかし、憲法制定の映像くらいまでにしておけばよかったのに、皇太子の結婚の儀まで持ってくるとは・・・映画センス無し。

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kossy