拳銃無頼帖 抜き射ちの竜のレビュー・感想・評価
全2件を表示
どちらかといえば赤木圭一郎より、宍戸錠の役の方がキャラが立っており、まるで彼をメインにしたスピンオフ作品といった印象
赤木圭一郎
石原裕次郎、小林旭に次ぐ日活第三の男
21歳で事故死してしまい僅か14作しか主演していないにも関わらず、伝説の大スターとしてその名前は21世紀まで轟いている
身長はさだかではないが175センチくらいか
石原裕次郎や小林旭のように大きな印象はない
小柄に見える
峰岸徹のような危険な匂いが漂うところが、先の二人とは異なる
そこが特に女性を惹きつけるのかも知れない
本作はその彼が主演に抜擢された作品
観てのとおりギターを持った渡り鳥の類似作品
というかパターンをそのまま流用している
時系列で公開日を整理してみるとこうなる
拳銃無頼帖 抜き射ちの竜 1960年2月14日
拳銃無頼帖 電光石火の男 1960年5月14日
拳銃無頼帖 不敵に笑う男 1960年8月6日
拳銃無頼帖 明日なき男 1960年12月3日
ギターを持った渡り鳥 1959年10月11日
口笛が流れる港町 1960年1月3日
渡り鳥いつまた帰る 1960年4月23日
赤い夕陽の渡り鳥 1960年6月29日
大草原の渡り鳥 1960年10月12日
波濤を越える渡り鳥 1961年1月3日
つまり、小林旭の渡り鳥シリーズと赤木圭一郎の拳銃無頼帖シリーズが、入れ替わり交代で製作されているわけだ
当時のプログラムピクチャーの量産体制の目まぐるしさがうかがえる
出ずっぱりは宍戸錠というわけだ
ギターを持った渡り鳥で殺し屋ジョージを演じた宍戸錠が本作では、ほぼそのままのキャラでコルトの銀として登場する
どちらかといえば赤木圭一郎より、宍戸錠の役の方がキャラが立っており、まるで彼をメインにしたスピンオフ作品といった印象すらある
しかし渡り鳥シリーズよりも、ハードボイルドな内容を目指したのだろうが、まあ、お話がつまらない
脚本も構成もまるでだめ
演出もよくない
赤木圭一郎がお目当てなら我慢できるだろうが、そうでなければつらい退屈な時間を過ごさないといけない
赤木圭一郎が歌う主題歌も流れるが、これがまた下手くそでげんなりする
宍戸錠の殺し屋コルトの銀ぐらいしか楽しむところがない
浅丘ルリ子も単に出ているだけで、小林旭との共演で見せるようなケミストリーはまるでない
従って次作では、もう少しテコ入れがなされることになる
宍戸錠のコルトの銀に免じて星一個オマケ
日活ムード・アクションの王道!
赤木圭一郎の1960年の作品。
21歳の若さで事故死した赤木圭一郎にとって、唯一のシリーズ作。第1作目。
相手を殺さず、相手の肩を射ち抜く事で有名な“抜き射ちの竜”こと剣持竜二。暗黒街のボスに気に入られ、用心棒となった竜は、対立する麻薬組織との抗争に巻き込まれていく。
一番の見所は、竜と、宍戸錠演じるライバル“コルトの銀”との戦い。
シリーズが進むにつれ、この二人のコミカルな掛け合いが人気になるそうだが、本作ではまだまだ至ってシリアス。
ストイックな赤木圭一郎と、ふてぶてしさたっぷりの宍戸錠。お互い男惚れし合いながらも対立する様は定番だけど、この二人にしか出せない味がある。
男の哀愁、美女、ライバル、悪漢一味…日活ムード・アクションの王道!
全2件を表示