劇場公開日 1989年5月13日

「コールタールの雨を受けた」黒い雨 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0コールタールの雨を受けた

2020年6月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 冒頭からいきなり8月6日の原爆投下。一瞬夜のように真っ暗になる演出は証言者の言葉を忠実に描いたものだろう。わけもわからず攻撃を食らった雰囲気が出ていて良かった。被爆直後は説明調の部分が鼻につくけど、すぐに昭和25年となり、原爆症やピカを受けたことへの差別問題が浮上する。

 矢須子は叔父夫妻に育てられ、3度目の縁談も失敗に終わる。村人の様子、特に前線から帰還した悠一(石田圭祐)がエンジン音を聴くと枕爆弾とともにバスの下に潜り込む様子がいい。

 縁談のために、黒い雨に打たれただけであって原爆症とは無縁という健康診断書まで作ってしまう。ストーリーでは入市被爆者であるから、やはりいつかは発病するのだろうけど、差別・偏見と闘っていかねばならない時代はなんとも胸が痛む。

 女優二人が賞をとっていますが、石田圭祐や北村和夫、それにチョイ役の殿山泰司が最も印象的だったりする。不謹慎になるかもしれないけど、スーちゃんのヌードが綺麗。カラーでも見たいものです・・・

kossy
ハリソンさんのコメント
2020年7月1日

あのスーちゃんのカツラ、すごく手がかかってて、失敗できない!って緊張したとスーちゃん話してました。
コメントみて、また観てみたいなと思いました。この世界の片隅にを観てるとき、黒い雨のことを思い出しました。

ハリソン