黒の試走車のレビュー・感想・評価
全4件を表示
映画評論家“白井佳夫氏”の解説
映画評論家“白井佳夫氏”がテレビ「日本映画名作劇場」で解説していた録画が残っていたので、その一部を御紹介します。
『今夜は増村保造監督作品「黒の試走車」をご覧いただくことにしましょう。これは昭和37年「椿三十郎」「ブルーハワイ」などが公開された年に作られた大映東京撮影所作品です。梶山季之の出世作のベストセラーを石松愛弘と舟橋和郎が共同でシナリオにし、「曽根崎心中」の増村保造監督が映画化したものです。産業スパイとか企業の謀略とか、こういった問題を初めてドラマの中に持ち込んだこの作品、叶順子、田宮二郎、高松英郎などを主演にして、増村保造監督が、日本的なハードボイルドタッチとでも言いたいような、ダイナミックな演出で映像化しています。当時この作品のチーフ助監督だった大映本社の崎山周さんに窺いましたところ、増村監督は画面の構図を決めるのは監督の責任だと言うヨーロッパ流の考え方で、あらゆるショットを自分でキャメラを覗いて演出したそうです。その辺が増村保造の爽快な映像の秘密なのかも知れません。』
コメントする (0件)
共感した! (0件)
高度成長期の車産業がよくわかります
多分、トヨタと日産のことなのかなぁ。。。と。
今でもゴーンさんの事で話題になってるけど
昭和40年代の会社人間の人達の事がよくわかります。
時代背景や、街並み、服装、面白かったです。
ライバル企業2つのスパイ合戦や推理はハラハラし非常に楽しい。また企...
ライバル企業2つのスパイ合戦や推理はハラハラし非常に楽しい。また企業に尽くすことは本当に幸せなのかという幸福論を突きつけられる。約55年前の作品にも関わらず現代社会の問題も捉えていて全く色褪せていない傑作であり必見。
全4件を表示