映画 クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡のレビュー・感想・評価
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人間らしい。クレしんらしい。作品
この映画の感じかなり好きです。昔の画風なのにかなりいい風景。大きな自然に包まれてるシーンも多く、心が動かされる。この映画のテーマの一つとして愛があると思う。例えば兄弟愛。しんのすけのひまわりに対する思いが作中で少しずつ変化する。また、オカマのさん兄弟や玉揺れの家族たち、もちろん野原一家のそれぞれに対する愛も描かれている。あと、グロリアちゃんめっちゃかわいい。あんな感じで自分の信念を通す人間が私は大好きだ。そして佐竹もけっこうすき。途中の青森に向かうシーンは野原一家とオカマ、そしてグロリアの絆が垣間見える、お気に入りのシーンの一つである。もう一つ加えると、あの朝の幼稚園バスの安心感!あそこで日常と非日常が紙一重であるように感じた。この作品は下ネタが結構ある。なので家族でみることはおすすめできないがその下ネタも相まってtheクレしんのような映画になっている。考えさせられることも多いので是非みてほしい。
大人になって観たら更に細部まで面白い。
サブスクで見かけて久々に観たくなって鑑賞。
小学生の頃やたらこの作品が好きでビデオで何度も借りてみた記憶があるのでかなり懐かしい。
まず他のしんちゃん映画同様、大人になって観たらひろし&みさえ視点になってることに気付く。
タマヨミ族から逃げる道中、しんちゃんたちと別行動になってしまったひろしが、よねさんと無人駅で朝まで電車を待ちながら「何で俺がこんな目に。俺が何したっていうんだ」と嘆くシーンとか、子どもの頃は「ひろし情けないなー」と思ってた記憶があるんだけど、今観るとひろしの気持ちがよくわかる。
毎日仕事に行き、家で待つ家族との時間を楽しみに帰宅する。続いていくと思ってたそのそのささやかで幸せな毎日がある日突然理不尽で奪われたら、私もひろしと同じこと思うな、と気付いた。
あと世界平和よりも自分の家族や子ども、特に生まれたばかりの赤ちゃんなんていたらそりゃ優先事項はそっちだよな、と。
ひろしもみさえも戦いになんて不慣れな日本人なのに、タマヨミ族に必要な場面でちゃんと立ち向かうのも良い(でも当然返り討ちにあって倒される)。
ひろしが他の大人に倒されるとしんちゃんからは「父ちゃんカッコ悪い…」と言われるけど、私の目にはひろしは(もちろん怖くても自分を顧みずひまわりを守ろうとするみさえも)家族を守ろうと立ち向かえる格好良い大人だ。
そう、あと健康ランドでひろしが仕事の取引先の人と会って名刺交換するシーン、子どもの時は「ひろし、緊急事態なのに何やってんだ!」って思ってたけど、今ならわかる気もするし、サラリーマンの性みたいなのが的確にネタにされてる…。取引先の人(しかも役職者)に声かけられて名刺出されたら交換しちゃうよな(名刺持ち歩くひろしがサラリーマンの鑑)。サラリーマンの理解者としてちゃんと待ってあげる中村珠緒風ママが良い。
あと健康ランドで大人たちがビール飲んでるのに、運転手のレモンがちゃんとオレンジジュース飲んでるのにも感動。細かい描写にリアリティ。
あと大人になって観るとローズはじめオカマ三兄弟の良さも前よりわかる。
みんな自分ではない他の者のためにひるまず立ち向かえ、懐が深く(ローズのしんちゃんに対する態度とかとても良いよね。冷静に突っ込み入れつつさりげなくユーモアに挟み、子どもに対する慈愛も向けている…)、愛嬌があって本当に魅力的な登場人物たちよね。
あとサタケ(立木文彦さん…!)が囚われたひまわりにちゃんと愛情を持って接し、独断で野原家にひまわりを返すシーンもとても好き。泣きそうだった。サタケ格好良いよ…。
もちろん子どもの時に観て面白かった部分が今もちゃんと面白いし(東京戻る野原家たちが劇画調になる場面死ぬほど好きだったけど今観てもめっちゃ面白い)、細かい部分について語り始めると本作は止まらなくなるな。
大人になった今、前よりも更に楽しめるしんちゃん映画はすごい。
よかった
これまで異世界やタイムスリップが多かったのだけど、現代が舞台。眠かったせいか、展開がかったるかったような気がする。青森の老人が倒されていくのが悲しい。クライマックスのアクションが素晴らしい。
部屋を暗くして寝る前に見ていたら娘が来て一緒に見てくれた。娘は特に興奮していなかった。
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