クレオパトラ(1970)のレビュー・感想・評価
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アッと驚く為五郎~~~何っ?
パサトリネ星の企てる「クレオパトラ計画」を調べるため、ダラバッハ所長がその計画を探るため3人の魂を古代エジプトへとタイムトリップさせるというストーリー。このオープニングとエンディングに出てくる未来人の描写が、実写+顔だけアニメという斬新なもの。クレオパトラを中心とするエジプト絵巻も創意工夫に溢れている。
マリア、ハルミッチャー、ジローの3人はそれぞれアレキサンドリアの町娘リビア、ヒョウのルパー、シーザーの奴隷であるイオニウスとしてクレオパトラ(中山千夏)の歴史を見守る役目だ。シーザー(ハナ肇)は緑色の皮膚で、オクタビアン(野沢那智)は薄い紫といった特徴をも持っていた。
全体的にはギャグ漫画調で、谷岡ヤスジ、赤塚不二夫、白戸三平の登場人物やサザエさんや鉄腕アトムまでゲスト出演する。他にも色んな漫画家の絵、世界的名画・彫刻が登場したりと楽しい内容でもあった。実験的な映像としても線だけのセックスシーン、影だけのアクションシーン、輪郭ナシのシーンと手塚らしい一面もあったりする。
鼻が低かったら歴史が変わったという言葉もあるくらい、クレオパトラは美女だったらしいが、この作品では最初は醜く整形手術により美女に生まれ変わったという設定。大人向け漫画らしく、名器だったりテクニックを鍛えられたりされたキャラ。シーザー暗殺、逆にアントニウスに恋したりと、世界史を学ぶというよりは女によって歴史が変わることを強調したテーマも感じられた。
手塚治虫ファンならば見ておいた方がいいけど、一般向けではないなぁ・・・興行的にも振るわなかったらしい。
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