「熟しきらぬ果実」狂った果実(1981) しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
熟しきらぬ果実
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Blu-rayで鑑賞。
原案曲(アリス「狂った果実」)は聴いたことがあります。
初めて観た「日活ロマンポルノ」が本作でした。
己を持て余した熟しきらぬ果実が、人生のもどかしさに悶えながら自己の存在を追い求め、彷徨し、ぶつかり合う様が過激な性描写とバイオレンスを交えて描かれていました。
コケティッシュな魅力を放つ蜷川有紀が、その均整の取れた肉体を惜しげも無く披露し、エロティックな中に、刹那的な快楽を貪るような、哀切に満ちた濡れ場を演じていました。
若者たちが、満たされない心を埋めるように体を求め合い、破滅していく姿を、当時の空気感を捉えながらエモーショナルに描いた根岸吉太郎監督の演出が見事でした。
※修正(2023/02/14)
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